お姉様⁈
「愛してる、幸せにする、だから結婚して!」
…現在、自分よりも年下のしかも名も知らぬ少女に押し倒され求婚されている…
(誰⁈)
「えっと、君の名前は…?」
「 "コレット"だよ!」
「えっと、ごめんね?コレットちゃん、ちょっと
私から降りて貰っていい?」
「アリア姉様が結婚してくださなるなら!」
アリアは諦めてノエルに助けを求めた。
「ノエルさん…助けて…」
すると、ノエルはしょうがなそうな顔で
コレットを諭し出す様に話し出した。
「コレット様、大変失礼とは存じますがお嬢様がアリア様とはご結婚は出来ないかと存じます」
コレットは急に立ち上がって驚愕した様な顔で
潤んだ瞳でノエルを見つめた。
「なんで…?」
(まぁ、年齢の問題もあるし、それに同性同士での結婚はできないだろうし…少し可愛そうだが本当の事を言うしかないだろ…)
「あのね、コレットちゃん…君はまだね…
すると間からノエルが口を挟んでとんでもない事を言った。
「何故なら、私が "先に" アリア様と結婚の契りを
結んだからです!」(ポッ)
「…え⁈…ごめんノエル…そんな事いつのまに
約束した?」
すると間を入れず返した…
「だって、
浴場に一緒に入ったじゃないですか?
私の地域には2人きりで風呂に入った者は契りを
結ばなけれならないと言う言い伝えが…」
(それ、先に言ってよ…)
「ノエル、嘘はいけないだよ〜!
ノエルの住んでた地域でそんな話聞いたこと無いよ〜!」
(嘘だったのか…よかった?)
二人の間から火花が見えた気がした…
「ハハハッ!ノエルもコレットも君に懐いてる様だな!」
(あ、この親父の存在忘れてた…)
すると、忘れて居た事を思い出した様に
コレットも…
「あ、お父さん居たんだ…」
「酷い⁈」
最早、涙目になって居た…
すると、オリヴィアが手を叩いて…
「皆んな揃った事ですし、食事にしましょう」
「はい、お母様!」
オリヴィアにそう言って
コレットは、自分の隣の椅子を引いた。
「アリア姉様も座って!」
「コレットちゃんありがとう」
アリアがそう言うとコレットは
照れくさそうにした。
しばらくし、食事を終えるとアルベルクが
真剣な面持ちで話を切り出した。
「アリア殿、この度は我が娘、共々
救ってくれて改めて感謝する。
そのお礼としてだが、何か欲しいものはないだろうか?富でも土地でも好きなものを与えよう」
「そ、そんなもらえませんよ」
(逃げようとして、
捕まりそうになって戦っただけだし…)
「なに、心配はいらない。これでも王家の一族だ
心配はいらないさ!」
「え!、そうなんですか⁈」
アリアは思わず聞き返してしまった。
「そうだよ!アリア姉様!」
アリアは少し考え報酬をもらうことにした。
「えっと、じゃあとりあえずこの世界の事を
教えて下さい。」
不思議そうな顔をされたが、上手く誤魔化した
「まずこの世界には十一種族がいます
妖精族、巨人族、吸血鬼族、獣人族、
魔人族、人族、地精霊族、森精霊族、
神霊族、天霊族、龍精族、機巧族
今、人族と神霊族との間を開けたのはそこが
種族の"境界" だからです。
神霊族達は生物では無く"生命"となるのです。
要するに、生物としての絶対的な限界
それを超越しているのです。
それ以外にも生物は、いるのですがまぁ
省きます。
そして今いるこの場所が人族の大陸
"アトランティス"です。
神霊、天霊、龍精は地上の大陸には無く
天霊は"プラント"に龍精はこの星の外にあると
言われています。
神霊については、詳しくはわかりません。
もっと詳しく知りたい場合は書物室で読んでみて下さい」
「ありがとう、ノエル」
「いえ、アリア様の為ですから、」
(愛が重い…
でも、ノエルのお陰で大体この世界のことは理解出来た。
取り敢えず生きて行くにはチートキャラ共にはあまり関わらない方がいいかもしれない)
どう生きて行けばいいか考えていると
コレットが何か思い出しように聞いてきた。
「そういえば軍の衛兵が噂していたけど
アリア姉様は魔法使いなの?」
「うん、多分そうだよ」
アリア、頷いた
「やっぱりそうなんだ、すごいんだね!
因みにアリア姉様は何の属性が使えるの?」
「えっと確か、火炎魔法、光魔法、水魔法、
闇魔法、氷雪魔法、回復魔法、雷魔法、風魔法、
土魔法…の9つだった気がするけど…」
すると、コレットは口を膨らませた
「アリア姉様…いくら私でもそれぐらいは嘘だってわかるよ!」
アリアは何故それが嘘だと思うのか聞き返した。
「だって、昔の人類の最高の魔法使いでも
4つの属性魔法しかつかえないって習ったもん…」
「ははは、コレットちゃんは物知りだね」
アリアは、笑って誤魔化した。
(言うと面倒な事になりそうだな…
しばらくはコレットちゃん達には一応秘密にしておくか)
そう、心に決めた決めたはずだが…