メイドさん登場
魔法が使えた
いや使えたでは語弊がある使えたのではなく
"使わされた"というほうが正しいだろう。
アリアは、魔法で敵となるものを熟練の戦士が如く動き倒していった、それはもはや戦いと呼べるものではなく
まさに、 "蹂躙" であった…
騒がしい音から一転静まりかえった中
そこには、幾多ものの死体で血の池となった草原
の中一人佇む自身も血で真っ赤に汚れた
少女の姿があった。
少女は一人自分の行なった行動に驚愕した。
自分がこんな力を持っていることもそうだが
なによりも、盗賊とはいえ自分が自らの手で
"人を殺めた"ことに…
しばらく経つと
遠くの方から何らかの集団がくる音が聞こえた
少女は逃げようとしだが、逃げようにも体力
そして精神的に辛くダメージ動けなかった。
鎧を着た人が馬から降りこちらに駆け寄ってきた。
そこで、アリアは気を失った。
「知らない天井」
目が覚めなんとなく言ってみた。
自分がどうなっているのか確認する為
辺りを見渡すと絢爛豪華な部屋のベットの上にいた、少し上半身を起こし何故このような部屋に
いるのか考えていると扉を叩く音が聞こえ人が
"メイド" さんらしき人部屋に入ってきた。
「失礼しまっ⁈お目覚めになられたんですね!
よかった〜、少々お待ち下さい。今旦那様をお連れに参りますので」
それだけいうと、一礼し部屋から出て行った…
しばらくすると、先程会ったメイドさんが
旦那様をらしき人を連れてきていた…
「お〜!やっと目覚めたか!二度と目覚めないのかと心配したぞ‼︎」
(不吉なこと言うな)
心の中で思った。
「この度の件、貴殿の勇ましさには感服したぞ
そして、我が愛娘を救ってくれたこと礼を言う
ありがとう」
「いや…あの私は…」
「覚えおらんのか?私が聞いた話では貴殿が
盗賊を、娘の乗っていた馬車から引き離し盗賊達どもと戦ったと聞いてるが?」
(え、そんな感じになっていたのか…)
アリアは逃げようとしたのに結果的には助けてしまっていたのだ。
「本当にこの者なのか?」
旦那様らしき人は、疑わしという顔でメイドに
聞いた。
「はい、間違えないかと…馬車を操っていた
ブエルクそして捕らえた盗賊達の証言もあります
多分では、ございますが昏睡状態でしたので
一時的に記憶を失っているものかと」
「そうか、お礼がしたいが…「ぐぅ〜」
アリアのお腹の音が鳴ってしまった。
アリアはうつむき赤面した。
「ハハハ、気にするな!二日も何も食べていないのだからお腹がすくに決まっている!」
(二日も寝ていたのか…)
「よし!風呂に入ってそこにある服に着替えたら食事にしよう風呂は私の隣にいるメイドに聞いてくれ」
そういうと、部屋から出て行った。
「では、浴場の方にご案内します」
そう言って、アリアは風呂に案内された。
風呂の中は銭湯ほど広くない
だが素人目でもわかるほど豪華なつくりだった。
「今着ている服をこちらの籠においれください」
そう言ってメイドさんは服を入れる籠を渡してきた。
それ受け取り、服を脱ごうとしようとメイドさん
を見たが、一向に脱衣所から出て行く気配が無い
アリアは痺れを切らした
「あの、服を脱ぎたいのですが…」
「どうぞ?」
疑問形で返された…
「いや、そんなに見られながらだと恥ずかしのですが…」
「お気になさらず。(むしろ見たいので)」
「今、むしろ見た…「気のせいです」
噛み付くように返された。
(まさかこのメイドさんそっちの人⁈)
なんて失礼な事を考えているとメイドさんが
急に神妙な面持ちで話始めた…
「実は、馬車が襲われている時私はあの馬車に居たんです」
(逃げようとして捕まった時か…)
「私はあの時お嬢様を守るために命を張って戦わなければならないのに戦う事が
出来ませんでした…
"自分には力がない、だから仕方がない"
私は自分に諦めていました」
「ですが!
貴方に会ってその考えは変わったんです!
まだ、幼い少女が屈強な男達を圧倒していたと話を聞いた時は正直嘘だと思ったんです。
ですが、それが事実だと聞いた時は驚愕しました
自分よりも年下の少女が戦ったという事実に…
だから!私は貴方の強さがなんなのか知りたくなったんです!その理由を見つける為旦那様にお願いして貴方のお側につけさせて
いただいたのです」
これから、面白くなるはず