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第十二話
遅れてすみません
朝になったようだ。
景色なんぞ見えぬが遠くで鶏が泣いているのが聞こえる。
・・・ん?
足音が聞こえたが・・・まあ見回りの兵だろう。
いつ逃げられるのか、と思っていたが逃げれる気配もない。食事なんかろくに与えられてないし腹ペコで死にそうだ、寝不足で頭も朦朧としているし。
目の前まで見回りの兵が来て扉を開けた。
どうせ一日に一回だけの麦粥だろう。最初はまずいと感じていたが最近おいしく感じられてきた。
飯が楽しみだ。
そして与えられた飯は、麦粥に肉と野菜が少し入ったものだった。
うほぉ、今日は豪勢だなぁ。
歯ごたえのある肉、この感覚懐かしい。
野菜も入っている、少しの苦みに旨味、なつかしい。
味のついた粥、なつかしい。
帰りてぇ、帰りてぇよ。
母さん、母さんに会いたいよ。母さんの飯が食いたいよ。
祖国の空気を吸いたいよ。
俺は、祖国に帰りたいよ。
祖国に帰ったら母さんに会って、母さんの飯を食って、腹いっぱい食って、同期の戦友たちと汗を流して、飯を食いたい。
飯を食い涙を流した。
そして扉が開いた。
ははは、気付いてたよ。
今日、俺は処刑されるんだろう?




