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異世界王女の農村生活  作者: アメショー猫
3・水上都市ウェストフェリス
23/44

キリカの職場

ある都市にある、百八十七階建てのビルの最上階。

そこでは、銀髪の少女と金髪の少女が書類整理をしていた。


「あ〜、面倒臭いです」

「面倒臭いじゃないよ。ここから落ちて死ぬならどうぞご自由に」


毛先がカールしているポニーテールの金髪の少女が大きな胸を机に乗せて手を伸ばし、銀髪のショートカットの少女が金髪の少女の手を後ろに回して手錠で拘束してから窓際に抱き抱えて移動した。


「は、離して下さい!」

「手錠で拘束されているのに分からないの? サンリを娼婦館に売りに行こっと」


あっさりと窓際から離れ、銀髪の少女は欠伸をしながら金髪の少女の胸を揉んだ。


「古本を売るみたいに気軽に言わないで下さい‼︎」


金髪の少女はもがくも、銀髪の少女に押さえつけられて身動き一つ取れない。


「サンリは可愛くて巨乳で処女だから高値で売れると思うんだけどな〜」


「え? そうなんですか⁉︎ キリカさんにそう言って頂けるとなんか元気が出ました!娼婦館でも必死に腰振りながら頑張りますから…………………って、んな訳ないですよ!お願いですから私を絶対に売らないで下さい‼︎」


サンリはキリカにノリツッコミで返し、手錠を外そうと奮闘する。


「無理だよ、それは超極悪犯でも外せない特製手錠だから、サンリじゃ確実に外せない」

「…………………え?」


外れない手錠とサンリの表情はキリカが調子に乗るまでに時間を必要としなかった。


「馬鹿め!いつもムカつくサイズの乳を僕の前で揺らしやがって………………‼︎ 後悔しながら娼婦館で男の腰の上で喘いでろ」


サンリは青ざめ、キリカは嘲笑しながら車に乗せようと移動の為に部屋のドアを開けたのは失敗だった。


「キリカさん、お話があり………………………」


同時に黒髪のポニーテールに黒縁眼鏡が特徴的な女性が入室し、キリカを問答無用で投げ飛ばす。


「サンリさんを虐めるのはいい加減にして下さい。それと、クレープを買ってきました」


「おお〜! ミーンガルデ限定のストロベリー&チョコアイスを買ってくるなんて、流石メイラ‼︎」


投げ飛ばされてからすぐにキリカはメイラからクレープを奪い取ろうとメイラに飛びかかるが、百四十㎝のキリカが百七十㎝のメイラに勝つことはできなかった。

因みに、サンリは百六十㎝である。


「サンリさんを解放してから食べて下さい」

「ちぇ〜!分かったよ、レズは解放する」


キリカはサンリの手錠を外し、メイラからクレープを受け取った。


「メイラさん、いつもありがとうございます」

「お気になさらず。歩く産業廃棄物の処理には心得がありますので、適材適所といきましょう」

「歩く産業廃棄物って僕のこと⁉︎」


キリカはクレープを食べるのを止め、メイラの襟を掴んで激しく揺らす。


「クレープばかり食べて体重は増え続け、仕事は部下に丸投げして遊ぶキリカさんに敬意を払うべきかどうか、最近の行動を見ていると疑わしい点が多いので」


「うぐッ…………!」


キリカは呻き、メイラはキリカが山積みにしていた重要案件の処理に奮闘することを余儀なくされた。


「早くキリカさんをパシリにすることが目標です」

「ようは、僕を超えたいと」

「ぷッ!」


フッ、と格好付けたキリカはサンリに笑われる。


「レズは早く消え失せろ‼︎」

「ブスなんだから黙っていて下さい‼︎」

「また始まった………………」


いつもの喧嘩に呆れ果てるメイラは書類の山を紐で縛り、それぞれの頭に投げつける。


「イデッ‼︎」

「あぶッ‼︎」

「早く仕事して下さい。俊和さんに丸投げする訳にはいきません」


「え〜! でも〜」

「埋めた方が良いでしょうか? 産業廃棄物は存在自体が迷惑ですから」


メイラは言い訳をするキリカの頭を掴み、アイアンクローを徐々に強くしていく。


「ギブギブッ! 真面目にやるからタンマッ‼︎」

「最初から真面目にやって下さい」


メイラはキリカを離し、キリカは肩で息をしながら書類の山を片付け始める。


「サンリさんも」

「は、はい!」


ぼうっとしていたサンリは正気に戻って与えられた仕事を片付ける。


「例の件、早く始まってしまったようですね」


誰に言う訳でもなく、メイラは呟いた。

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