プロローグ
初心者の性転換ものSF練習作。
俺の名は、城間晃嗣、42歳、普通のサラリーマン。
現在、東京近郊のある町に出向中である。
だが、普通とちがっているのは、その勤務地が異世界であることであろうか。
俺の一日のスケジュールは、概ね次の様になっている。
夜10:00に、元の世界でカプセルに入る。
異世界での朝8:30に美少女アバターで目覚める。
朝食をとり、身だしなみを整えるのに30分。
同じビルの1階にあるギルドに9:00に出社。
すぐに受付の仕事を1時間程行う。
10:00~12:00まではギルド内での打ち合わせを実施。
昼食を挟んで昼からは、狩場の巡回と冒険者の支援を行う。
4:00頃にギルドに戻り、報告と雑務。
5:00に退社、ギルドと同じ建物の4階にある自分の部屋に戻る。
6:00~8:00の間に夕飯とかお風呂とかいろいろ。
8:30に就寝。
元の世界で朝10:00に起床。それから夜まで自由時間を過ごす。
以上が俺のここ半年の生活である。
12時間単位で、元の世界と異世界を行ったり来たりしている。精神的に睡眠はとっていないが、肉体は睡眠を取っているため、特に問題は出ていない。
カプセルに入るのは、元の世界の体が戦闘中にうっかり目覚め無い様に、外界と隔絶した空間を提供するためである。精神の優先権は元の肉体にあるので、こちらの体が目覚めると強制的に精神がひきもどされるのだ。
異世界では、テレビやインターネットがなかったり、フィールドに出たら公衆トイレがなかったり、森の中で初心者がうっかりファイヤーボールを使い大火事になって、アイス系の魔法で消しまわったりと、いろいろ大変だが、元の世界での自由時間が増えたこともあり概ね楽しい日々を過ごしていた。
そう、あの日までは・・・・・・。