とある不幸体質への考察
「あたしさー、昔から超絶くじ運悪いんだよねー」
ふーん、どんくらい?
「もう今までくじとかで一回も当たったことないくらい」
そんなくじ運ないんなら、自分ではずれだと思った方を引いてみたらいいじゃん。
「あたしのくじ運の悪さはそんなんじゃなくって。たとえば掃除当番を決めるくじがあるとするじゃん。そん時は当たるんだよ。だから絶対あたしが損する方の結果になんの」
じゃあ誰かに代わりに引いてもらったら?
「あー、授業中に先生がだれか当てることあるでしょ? そん時にさ、答えがわかるときには当たらないけど、わからないときに限って当たるんだよね。だから自分で選んでない場合でも多分ムリ」
ならさ、サイコロの丁半ばくちってあるじゃん。ルーレットの赤と黒でもいいけど、あんたがかけた方と逆にあたしがその十倍かけたら大儲けできない?
「うーん、やったことないけど、もうけを山分けするとか、その分なんかおごってもらうとかなら多分ダメなんじゃないかなぁ」
なんか徹底してんねー。それってもうただの呪いでしょ。
「やなこというなぁ。自分でもちょっと思ってたけど」
ところでさ、それならなんであたしら生きてんの?
「それなんだけどさぁ。乗ってた飛行機が墜落して、ほかの人みんな死んじゃったじゃん。で、奇跡的にあたしたちの席だけ綺麗に放り出されて助かって、なんとかここまでたどり着いたんだよね?」
うん。
「それってさ、スパッと死んだ方がまだ幸せだったってことじゃない? たぶんだけど。そんであんたはあたしに巻き込まれただけ」
あー、なるほど。納得したわ。
「はぁ……ほんとどうしたらいいんだろねぇ、これから」
無人島でのこれからの遭難生活を思い、あたしたちは二人同時にため息をついた。




