四話
「お前そこの席をどけ。ここお前みたいなのがのこのこいて良い場所じゃねーんだよ。」怒っているのか。まだ大人とは言えない男の子に言っていた。その子は無言で味噌汁飲んでるけど。
「聞いてんのか、くそがき。これを見ろ。この服が目に入らねーのか?俺はサードなんだぞ?」
この魔法省では実績や強さに応じて、レベルがある。
まず、ファーストが入ったばかりの僕みたいなやつがそうだ。ファーストは、セカンド以上の人が教育係となり、ワンツーマンで任務をこなす。
次に序列が高いのかセカンド、実績を示したりするとファーストからセカンドに昇格する。別に何もしなくても一年経てばツーになれるけど。
そしてサード。セカンドのさらに上で、セカンドの時に実績を残すとサードになれる。1年間にサードになれる人数は決まっており、ふつーの人でも一応なることができる。先輩もそうだ。
さらにその上は、グループの長になったりするフォース。
その上に支部長のようなフィフスといった感じである。
フォースくらいになると国から一幕置かれるようになる。だが、もちろん人数は少ない。けれど給料は高い。
「あー嫌だ嫌だ。せっかくの食事なのに。ちょっと行ってくるね。」と、先輩はいった。
「あのねー、桐山、席くらいいいじゃないか。大人になりたまえよ。」
「うるせーな。席をどかねーのが悪いだろ。俺よりも下なんだから、いうこと聞くのが当然だろ。」
「はぁー、まったくこれだから電撃バカは。馬鹿にも程があるね。」
「なんだと、この生意気アパズレが。調子乗ってんじゃねーぞ。」
「はぁーーーー???私まだ二十代なんだけど。喧嘩売ってんの?喧嘩なら買うわよ。」
「じゃー、買ってもらおうか。くらえ。サンダーボルト!」
雷鳴の音と共に先輩目掛けて雷が落ちてきた。これが魔法だ。
「っふ、その程度、フレイムシールド!」
そう言った先輩の前に燃えた丸い鏡のようなものが現れた。
そしてその雷を打ち消した。
「こっちも行くわよ。ファイヤーショット!」
そう言うと燃えた弾が現れて、相手に向かって動き出した。
「このクソ女。サンダーショット!」
二つは相殺されて消えて行った。
「クソ女が、これで消えろ。」そういうと彼は詠唱を始めた。
「我は正義の執行者なり。よって今ここで、悪しき者を撃つ。サンダーボルテックス!!」
雷鳴と共に大きな雷が先輩を襲う。
「っんな。こんなところで詠唱魔法??」
魔法には詠唱魔法と、瞬間魔法の二つがある。
詠唱魔法とは、相性を用いることで、より正確さや破壊力を持つ。
対して瞬間魔法は、すぐに早く撃つことができるがあまり強くない。先輩は瞬間魔法を得意としているので、対処にはなかなか手間がかかる。ヤバい。このままだと先輩の盾は破られて直撃する。僕が先輩を守らないと。そう思って僕は先輩の前に飛び出した。
「海王くん、逃げなさ、、」その文章を書く前に僕は雷に打たれた。