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昼寝

作者: 時計塔の爺

ちょっと体験したので書きました

  あれは私が高校二年生の時の8月17日のことでした。

  私は昼御飯を食べたあと縁側に置いてあるソファーにねっころがりました。

  網戸からなんとも心地いい風が入ってきて私は満腹感もあって自然とまぶたが重くなり、眠りに落ちました。

 

  どれくらいたったでしょうか。

  ふと意識が戻って来て起きようかと思っていると、どうもまぶたが持ち上がりません。

  さらに困ったことに、金縛りにあったのか体をピクリとも動かすことができませんでした。

  ですが周りの音や会話を聞くことは出来ましたので、しばらくこのまま金縛りが解けるのを待つことにしました。


  それからしばらくすると、二人組が話してるのが聞こえてきました。

  最初は一つ下の弟と、六歳下の妹が遊んでいるのかと思いさほど気にしていませんでした。

  しかし二人の声はだんだん近づいてきて私のすぐそばにやって来ました。

  そして何やら小声で話しており、私はいつものように私にイタヅラを仕掛けようとしているのかと思っていると、いきなり一方が私の口と鼻と目を手で抑えつけて来ました。

  私は呼吸が出来なくなりました。もがこうとしも体は動きません、うめこうとしても声が出ません。

  私は苦しくて苦しくてなぜ弟がこんなことをするのかも不思議でなにがなんだかわからなくなりました。

  一方、私はもう一人が私の真横にいてクスクス笑っているのに気づきました。

  起きたら覚えてろよ、と思っていると、さっきまで私の横で笑っていた奴が、いきなり指で私の体をつつき回し始めました。

  最初はくすぐったく思っていたら、だんだん力を込めるようになり、身体中に痛みが走り始めました。

  痛い、苦しい、でも動けない。それでもふたりは笑っていました。

  ですがその笑い声を聞いて私はあることに気づきました。



 





  ...こいつら、弟妹じゃない。



 




  笑いかた、声の高さが私の知る弟と妹とは全くの別人でした。

  つまり全く知らない二人組に息を止められ、身体中をつつき回されているんです。

 

  もう私の中でえたいの知れない恐怖が駆け回りました。

  助けを呼ぼうにも声はでない、逃げようにも動けない。さっきまで感じた激痛はどこえやら私の心は恐怖と不安に飲み込まれました。


  ですがしばらくすると、どこからか女の人の声が聞こえてきました。

 

  「おーい、夕飯食べるよー!!」


  「はーい!!」


  すると二人組は声の方に返事をして笑いながら去っていきました。


  やっと終わった。

  そう安心しているとさっきの女の人が私の耳元でささやきました。


 


  「...あなたも一緒にどうですか?...」



  そしてガシッ、と右手をつかんできてなぜか地面に引きづりこもうとしてきました。

 

  これはダメなやつだ。

  私は引っ張られる右手を必死に動かそうとしました。すると力を入れる事が出来ました。

  しかしまだ完全に動かせるわけではありません、抵抗するのに精一杯です。

  女の人はさらに力を込めて私を引きづりこもうとしてきます。

  私はそれになんとか耐え続けました。

 

  どれくらいのたったでしょうか。

  しばらくすると急に女の人は手を離し、

 


  「早く手放せばよかったのに」

 

 

  そう言い残して消えました。

  私は安心しました。右手に込めていた力も同時に抜けていきます。

  その時のパッとまぶたが開きました。

  金縛りも解けからだが自由になりました。


  もう汗がびっしょりで体も凝り固まっていました。

  私はソファーから起き上がり時計を見ると小一時間くらい眠っていたことがわかりました。

  あれは結局夢だったのか。

  そう思いながら自分の右腕を見ると赤くなっていました。



 

  ...まるで誰かが握り絞めたあとのように。

最初にいったように体験談です。

少し誇張はありますが不思議な体験でした。

皆さんはそんな体験ありますか?

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