表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夜の夢

作者: 伊豆みみず

夜に追いかけられる夢を見たんだ。

夜は僕をずっと追いかけてきた。

僕はずっと眠っていたかったはずなのに。

どうしてか全速力で逃げようとしたんだ。

足が重たくて、体は全然動かなくて。

逃げようとしても前には全然進めなくて。

だけど夜は不思議と僕には追いつけず、ちゃんと朝がやってきたんだ。


起きたくはないんだけどね。

ずっとこのまま寝ていたいんだけど。

学校なんて行きたくないんだけど。


どうして夜は僕に追いつけなかったんだい。

もっと全力で追いかけてくれよ。

そりゃ逃げる僕も悪いけどさ、もっと本気を出してくれよ。

そうすれば追いつけただろ。


(ちがうよ。)


(追いついたのは夜じゃないよ。)


(君が逃げたから朝が来たんだ。)


(朝が君に追いついたんだよ。)


学校、行きたくないなぁ。

ずっと寝ていたいよ。

どうして朝なんて来るんだい。

あの夢のおかげで僕はいっそう起きる気がしなくなったよ。

夜の役立たずめ。


(僕は君を追いかけたりしないさ。)


(ずっと君と歩いていたよ。)


(君の手を引きながらね。)


(振り払ったのは君だろう。)


あぁ学校なんてめんどくさいなぁ。

さっさと次の夜が来ないだろうか。

そしたらもっともっと寝てやるんだ。

寝ている時間が一番幸せだ。


(待っているよ。)


(また君はきっと僕の手を振り払うんだろうけど。)


(それまで一緒に歩いてあげるよ。)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] こんにちは。 ポエムっぽくもあり、小説っぽくもあり、なんとなく書いたっていうのが素敵ですね。好きなスタイルです。 私も今日なんとなく書いてみたので良かったら読んでくださいね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ