現実時間3日
主人公は朝比奈さんです。
名前はまだ出ません。
「貴様が黒幕だったのか…。」
「そうだと言ったら?」
「貴様には何一つ残してやらない。この心も体も貴様に与える傷でさえも全てだ!」
「まさか!」
「ふっもう遅い。貴様には何も残らない記憶でさえもな…。」
「やめろーーーー!」
ガバッ
「はぁはぁ、くそっ。」
彼は短めの髪の毛をかきあげながらとりあえずベッドから起き上がりシャワーを浴びるため浴室へと歩きだした。
「あっ。朝比奈さん…。」
思わず彼女の姿を見つけ声に出してしまった。
彼はハッとしたように回りを見るがそんな彼を誰も気にもしていないようだった。
「朝比奈さん何処に行くんだろう?これから経済史の授業なのに…。」
彼女と一緒に受けられる数少ない授業でもあり彼は彼女を見つめても大丈夫なポジションに腰を下ろすのが彼の鉄則だった。
彼は彼女を見失わないように足音を殺し彼女のあとをつけていった。
「うん。… ……。大丈夫わかった。今日の夜9時ね。」
こっそりと覗くと相手の姿は見えないが誰かと約束している声が聞こえてきた。
「また、あのゲームかな?僕も今度こそ…。」
あのゲームのOPを確認しただけなのにすごく悲しい気持ちになって結局ログインして設定だけですぐにログアウトしそのまま閉まってしまったあのゲームを彼女のために再びやる決意を彼はした。
「そういえば、あの夢を見始めたのもあのゲームにログインしてからだなぁ。」
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