10・テスト
ほんと久し振りっす。バイトが忙しかったもので…
今日は授業中静かでした。
理由は学生の皆さんも嫌いだと思うテストが明日あるのです。
まぁ、そんな訳で静かでした。
「涼〜。明日テストだぞ!どうする?」
淡田だ。だいたいこの時期になると、慌ててる。
授業中に寝てるのが悪いんだと思う。
「だからなんだよ。勉強すればいいだろ。」
「確かに勉強すればいいだけど、テストは明日だ!間に合う訳がない!」
「じゃあ、諦めれば。」
「それじゃあ進級が危うくなる!やっぱ、勉強会を開いて一緒に勉強すれば効率がいい。だから、勉強しようぜ!」
いや、淡田がいると勉強の効率が下がるから。
「二人で勉強会か?」
「狼と狼の彼女の伊井だ!二人いれば、きっと赤点はない!」
「おいおい、勝手に決めていいのか?」
「大丈夫だ!二人は涼の家で勉強会をすると言っておいた!」
「いや、勝手俺ん家にするなよ!」
そんな俺のツッコミは無視された。
「久し振りだなぁ〜。涼の家来るの。」
はぁ〜なんで俺の家で。
「そういえば、涼の家来るの初めてだな。」
勉強会を。
「俺も来るの初めてだ〜!」
このバカのせいで。
「涼。そんな暗くなるな。」
「狼。お前に俺の今の気持ちが分かるか!」
そうだ。分かる訳がない。 「涼。なんでそんなに家に入れたくないんだ?」
「狼。お前には言っておいた方がいいかもしれない。」 そうあれは悲劇だった。
あれはここに引越して来て、二日位たった頃だった。
「涼〜。遊びに来たよ〜。」
「沙代か。何?」
「何よ!その来て欲しくなかったような、態度は!」
「別に。あがっていいよ。」
「おじゃましま〜す。」
「で、何する?」
「え〜とねぇ。まず、涼の部屋見る!」
「分かった。じゃあ、部屋行こっか。」
「うん!」
「ここが涼の部屋?少し汚いんじゃない?」
「そう?あんま気になんないけど。」
「やっぱ、少し空気も悪いし。よし!私が掃除してあげるよ。」
「別にいいよ。やんなくて。」
「いいからやるの!」
「はい!」
そんなことでいらないと言ってほとんどの物捨てれてしまった。
「それ以来、沙代を俺の家に入れたことはないんだ。なのに、あのバカが!」
「まぁ、だいたい分かった。沙代が掃除しないように俺が手伝ってやるから。」
狼。君がそんなに優しいなんて、僕はそんな友達を持てて幸せだよ。
「ありがとう。狼。」
「あぁ。」
「お邪魔しました!」
終わった。狼が助けてくれたおかげで、何とか阻止出来た。
「狼。今日はありがとうな。」
「あぁ。また明日な。」
「また明日。」
結局淡田は赤点だった。
「なぜだ〜!」