第十八章 闇の一撃
『「特殊進化条件達成」「亜種化」をクリアにより時間制限スキル「未熟な進化の可能性」が上位スキル「高みへと至る者」に変更されました。
これにより規制されていた新たな種族への進化が可能になりました。
特殊進化条件「魔剣半覚醒」「闇の眷属」「名を持つ獣」をクリアにより永続スキル「高みへと至る者」が発動しました
これにより条件を満たした種族への進化が可能となりました
現在進化可能な種族は一種、ネオダークネススライム(亜種)となります。
特殊条件クリアにより強制的に進化を開始します
これより進化を開始します……
進化及び特殊進化条件達成に伴い新しい称号とスキルを獲得しました
称号[魔の剣士]
特殊スキル――「魔剣招来」
スキル――「闇吐き」「闇耐性」「闇の力」「闇魔法」「闇の加護」を獲得しました
[魔の剣士]の効果によりスキル「闇吐き」「闇耐性」「闇の力」「闇魔法」「闇の加護」は「暗黒吐き」「暗黒耐性」「暗黒の力」「暗黒魔法」「暗黒の加護」に変化しました
条件を満たしたため「守る者」を獲得しました
なお、特殊スキル「魔剣招来」は特殊条件「魔剣覚醒」を満たしていないため現在、使用はできません』
頭の中に直接響くアナウンス、それが目覚めのきっかけになったかのように視界が開ける。目を開けるとそこには先程までと変わらず、荒れ狂った魔力を取り込むアベルの姿があった。
背後を振り返ると目を見開いて口を開けた表情のミラとチャットがいる。何をそんなに驚いているのだろうか。
そもそもオレは暴走する予定じゃなかったのか。それにしては意識がはっきりしているのだが。それとも闇の力とやらがバーサーカーになる要素なのだろうか、わからない。
「まあ、とにかくこれで力は手に入ったっぽいな」
暴走はなかったがミスリルスライムになった時と比較しても、圧倒的な力が体に宿っているのがわかる。これなら肉屋の言うとおり負ける気がしなかった。
「おう、こりゃまた変わったな」
剣を作ろうと触手を伸ばしてみて、初めて自分の体が真っ黒になっていることに気付く。ダークネスの名にふさわしい全身黒というわけだ。
「がああああああああ!」
「って呑気に現状把握している場合じゃないか」
アベルが明らかに許容量を超えた魔力を吸収して、力が跳ね上がっている。自分もこうなるかもしれなかったと考えると暴走とは恐ろしいものだと再認識させられた。
「ふう、あああ!」
魔力を吸い終えたアベルの圧力は進化する前のオレだったら苦戦は必至、自爆などはなしのまともな戦いだったら勝率は一割にも満たない相手だっただろう。
しかも、
「ぐう!? ああああああ!?」
「自爆寸前じゃねえか」
無理に魔力を蓄えたせいで理性どこから自らの力すらコントロールできていないようだった。妖精達に自爆させる機能を付けていたこいつが自ら自爆、皮肉めいているというか滑稽な話だ。
ただこのまま自爆されたらオレはもちろんのことミラ達も巻き込まれるだろう。下手すれば妖精郷内には逃げ場はないかもしれない。妖精郷にあるほぼすべての魔力を詰め込んだようなものだ。その魔力量は計り知れなかった。
下手すれば妖精郷の結界では抑えきれず、この辺り一帯が消し飛ぶかもしれない。
だが、そうとわかっていても不思議と負ける気がしなかった。否、勝てる気しかしなかった。
「魔剣は呼び出せねえか」
アナウンスに流れたとおり魔剣招来のスキルは使用不可、あれだけの魔力を与えても完全に覚醒しないなんていったいどれだけの魔力を欲しているのやら。大食いにも程がある。
この場はないものに縋ってもしょうがないので、使用できるスキルでこの場はどうにかするしかないだろう。
まず、触手で大剣を作り出す。これまではそこに色々なスキルを掛け合わせていたが、今回はそんなことは必要ない。
力は既に溢れてきている。
「いくぞ」
暗黒の力を解放して剣に大量の暗黒を、闇を流し込む。それを注ぎこまれた大剣は黒く染まり、禍々しいオーラを纏っていた。更にそこに暗黒の加護で闇を強化、倍増。
そうして出来上ったのは、どす黒い輝きを放つ暗黒の大剣。どっから見ても悪の大魔王とかが持っていそうな不吉すぎる代物だった。
これら一連の流れはすべて理解できていた。まるで初めから知っていたかのように。
後はこれを相手に叩き込むだけ。
「うがあああああああ!」
暴走し理性がないはずのアベルですらこの剣を見て恐れをなしたかのように震えている。今更、命乞いをしても無駄だというのに。放っておいても自爆して被害が大きくなるだけだ。
「止めを刺してやるよ」
これまでの怒りと後はいくばくかの情け、その思いからオレは大剣を掲げる。
「あ、ああ、やめろおおおおおおおお!」
「じゃあな、アベル。今度こそしっかりくたばれ」
最後に恐怖によって理性を取り戻したのか、言葉を喋ったアベルにオレはその場で大剣を振り下ろす。必死に逃げようとし背を向けたところで剣は振り終え、
闇がすべてを飲み込んだ。
切っ先から放たれた闇は黒い光となって一直線にアベルに迫り、幽体ごとそのすべてを掻き消した。闇はアベルを飲み込んだ後も消えることなくしばらく当たりを黒一色に染め上げて、やがてゆっくりと消え去る。
こうしてようやくアベルとの戦いに決着がついたのだった。
『レベルが5に上がりました
規定レベルに達したため「暗黒属性付与」「闇に生きる者」を獲得しました
条件を満たしたため「人族殺し」を獲得しました
人族を倒したことにより能力の一部を簒奪しました
「言語・人族」を獲得しました
また、この種族におけるレベル獲得スキルは完了しました
条件を満たしたため特殊スキル「闇すら覆い尽くす黒き一閃」を獲得しました』
現在のステータスです。
『名前:オズワルド
種族:ネオダークネススライム (レベル5)
称号:魔の剣士
特殊スキル:「魔剣招来」「闇すら覆い尽くす黒き一閃」
スキル:「麻痺毒吐き」「毒耐性」「言語・スライム族」「高みへと至る者」「共食い」「同族喰らい」「微毒生成」「微毒付与」「スライムスレイヤー」「同族キラー」「跳躍・弱」「突進」「肥大」「収縮」「未熟者の鑑定眼」「攻撃上昇・中」「防御上昇・極小」「速度上昇・極小」「魔力上昇・極小」「体力上昇・極小」「幸運上昇・極小」「ゴブリンキラー」「プレスアタック」「言語・ゴブリン族」「棍棒の扱い方」「中鬼の威嚇の鳴き声」「簡易液状化」「自己液状体操作」「物理軽減・極小」「微麻痺耐性」「矢を見切る眼」「逃亡補助」「孤軍奮闘」「虐げられし者」「微麻痺生成」「微麻痺付与」「貫通撃」「投擲」「鞭打ち」「微炎熱耐性」「火炎吐き」「隠密」「微炎熱生成」「微炎熱付与」「異種族交配可能化」「熱放出」「毒回復薬生成」「麻痺回復薬生成」「混乱回復薬生成」「微帯電」「微回復薬生成」「体力自動回復・極小」「微香付与」「微香生成」「微電撃耐性」「電気吐き」「微電撃付与」「微電撃生成」「鉄化」「鉄生生成」「猛毒吐き」「純ミスリル化」「純ミスリル精製」「カウンター」「背水の陣」「生体武具及び防具生成」「剣の扱い方」「楯の扱い方」「熱暴走」「自爆攻撃」「餓死無効」「飢えによる大反乱」「消化吸収超加速」「吸収強化・極大」「果てしない食欲」「万物を食らう者」「裂震衝破」「妖精殺し」「魔力操作」「魔力感知」「魔法の才能」「魔力生成」「暗黒吐き」「暗黒耐性」「暗黒の力」「暗黒魔法」「暗黒の加護」「守る者」「暗黒属性付与」「闇に生きる者」「人族殺し」「言語・人族」』




