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インターン 1-8


 はいはいと元気に挙手しながら洋子ちゃん。


「そのウェンクエ作った会社、ロジックとかいうのガサ入れ? すれば全部解決だったんじゃないの?? 」


 天森、筆を止め。


「どうやって? 」

「どうやって、って、だから」


「ウェンクエを制作したデベロッパー、ロジバスにリリースしたシュテホーも、何一つ日本国の法は犯して無かったんだよ」


 と自分一言。


 洋子ちゃん、眼を丸くして。


「ええ~!! そんな~!! 」


 公安、公安警察とは、読んで字の如し、公共の安全と秩序の維持を目的とし日々活動するお仕事。

 だからといって、日本国籍を持つ人間を片端から調べ上げ情報収集しているのでは、もちろんないしそんな予算ないし。


 ガラゲー末期の仇花あだばなとして一部注目を得ながらも、「ウェンクエ」はごくフツーに制作され、ごくフツーにリリースされ、約10万に迫る本邦年間行方不明者数を統計誤差の範囲で微増させ、少数の趣味人に新たな都市伝説を供与した。


 可視化された、顕著な事件性は何もない、当局がコレで真相を洞察する、というのは、不可能、とするしかなかっただろう実際問題として。


 結局、脱税とも呼べない重箱スミの申告漏れから、マルサまで巻き込んでのごりごりとそれこそかなり超法規に事を進め、辿り着いた先はとうにすっからかんという、被害拡大阻止にだけは成功したもののそれ以外、致命的かつ不可避の初動遅延から成果ほぼ皆無のどうしょうーもなくなるようにしかならなかった幕切れ、是非も無し。


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