インターン 1-5
是さんお見送り後、部内で会議継続。
「どう思ったかしら、天森さん、忌憚なく」
つぐみん、名指しで。
「明瞭に過ぎると」
寸分のアウワタ無く、臆す事無く、天森。
「私たち相手に交渉を打ち切っておいて、時間を置かず、まるで見せ付けるような行動、ですよね」
ほう、と口許だけ動かして、資正さん。
「RSNに準じた示威、恫喝」
と綾香さん。
「或いは、囮、私たちの世界を、その様態は既に把握しているのだ、君たちの政治中枢に、こうして接触も出来る」
言い繋いで、天森。
「でも不用意、杜撰、そう私は思いました」
「漏洩含み、確かにね」
深く頷きながら、資正さん。
むしろ引っ掛けられたのは、本家か、と。
「先任としての意見はどう、櫻井リーダー」
うっわ、今度は俺。
「確証はありませんけど、経緯と状況から、概ね同意します」
国会答弁か。
「補足は」
「これが仮に、陽動であるなら、実働は、ですね」
ええと、ええと。
「もしかしたらですが、経〇連他、実業現場へ既に」
あー、ととつぜん、つぐみん。
え。
なに。
「あ、いや、ゴメンなさい」
少しだけ赤面して。
「君たち大変けっこう! エクセレント素晴らしいわ、でも、だとすると」
完全に後手だな、と上長、容赦なく。
ダヨネーとつぐみん。
しかしなるほど、ウチを手許に置いておきたくなる状況だよねこれ。