威力偵察 1-5
えー、と、いうワケでですね、と室長。
午後。
全員が、室長個室に集められていた。
「矢嶋さんの配属を以て、ウェン担は第一期人員充足とします、明日から本格活動をお願いする予定です、そこで! 」
スーパー〇ライ500缶を掲げて、つぐみん。
「今日はこれから部内親睦、キックオフ、懇親会とします、ハイ無礼講、みなさんご一緒に、かんぱーい! 」
「「「「「かんぱーい! 」」」」」
コレはパワハラ、なのか? 。
容赦なし、ハイスクールチームにも350缶
下戸ならソレで、今ココで診断しておけ、と。
「わー、にっがー、マズー! 」
大人の味に、洋子ちゃん、ぺっぺっ。
「ならワインもあるわよ、日本酒も」
「ビールはダメでした~」
足元のバケツを指して。
「じゃあ、捨てちゃって」
「サーセン、それじゃ」
ひょい、と太い腕が伸びる。
「物資を粗末にするな」
「あ」
ごごっ、と秒で干して、矢嶋さん。
洋子ちゃん、口許を押さえ、矢嶋さんを赤い顔で睨みしかし。
「どした」
「……なんでもないです! 」
ふるふる、ちょと涙。
あーら、とつぐみん。
にまま。
「ごめんなさいね洋子ちゃん、そうね、ダメよね、モッタイナイ」
「なんでつぐ……いいですよ、モウ! 」
かぱ、とその勢いでやおらワンカップを、わ。
どかん。
いろいろキレて、そのまま隣のクラスメートの胸元に緊急着陸。
「そうちゃんそうちゃん! 乙女の、乙女の純潔があああ! 」
「ああうん、よしよし、大丈夫、だいじょうぶだからね」
「何がよー!! 」
ガールズの様子に矢嶋さん、電球がようやく点灯した顔つきになって、ああ、と。
「間接キッス、か、すまなかったな、レディ、アイザワ」
「いまさら口にだして言わないで~!! 」
くつくつと、脇で、つぐみん。
「青春よねー」
「そうか? 」
「ええとその、その節は、どうも」
と、しおらしく、350缶を両手で包み持ち、瀬戸くんがぺこり。