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威力偵察 1-1


 おー。


 やってるやってる。


 一人の少女を囲む、人影が3。


「じゃあ、いっくよー」

「……来なさい! 」


 包囲の中、逆手に片手を掲げ、くいくい、と気丈に応酬。


 その背後から無言で、火球が飛ぶ。

 しかしそれは泡が溶けるように、少女の背中に達する事なく中空に散った。


「はーいっ!! 」


 正面の少女が輝く槍状の刺突、打ち掛かる。

 それをさばいた身体の先には残る一体の影。


 手刀の切っ先がぴたりと喉元に。


「ほーい、天森 創、討ち取ったー」


 瀬戸くんに、さっそくの洋子ちゃん、そして紺野サブ。


「むりですよー、ズブの素人で、3対1とか」


 さすがにむくれてみせる、天森。


「無論、ムリさ」


 にべもなく師匠、モクさん。


 ココがドコか、といえば、どこでもない。

 モクさんが築いた仮想空間、想念場。


 VR、のようなものといえば、まあそうか。


「だったら」

「中で棒立ちしとっては、な」


 え、という表情。


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