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転生ミスで弱小盗賊団の頭になっちゃいました。やり直しは出来ないと言われて頭に来たので地味スキルで生き抜いてやろうと思います。  作者: 駄犬X
序章

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27 説得。

 俺はカニング達を動かす為に、話を続けた。


「グリッドさんの所に上納していたリフレ村が今、街のギャング、ロキシアのヤツらに包囲されています…。グリッドさんが死んだ今、リフレ村の上納金や食料、酒などはカニングさんの所に行く予定の物資です。ロキシアに村を落とされる前にヤツらを森の背後から攻めて潰した方が良いかと思います」


 俺の提案に幹部のレウドが反対した。


「…グランジ、そこはお前らの村だろ?お前らが何とかしろや!!」


 そう言われた俺は反論した。


「幹部のグリッドさんが殺されて、メンツを潰されたのに何もしないとカニングさんの沽券に関わるかと思います。このままだとロキシアのヤツらに舐められますよ?そうなるとヤツら調子に乗ってこっちまで攻め込んで来るかもしれません。そうなる前に叩き潰した方が良いです。今ならヤツらは俺達が攻めてくるなんて思ってないでしょう。叩くなら今のうちです」


 話を聞きながら考えていたカニングが俺を見る。


「…グランジ、ロキシアの構成員の規模はどれくらいだ?後、他に能力者はいるのか…?」

「およそ300人程度です。能力者の情報は今の所ありません」


 ロキシアの数が300と聞いて幹部達がざわつく。そんな中、カニングはチラッとアスチュートを見る。


「…アスチュート、殺れるか…?」


 カニングの言葉に、アスチュートはどうするかを考えている。皆が見守る中、しばらく考えていたアスチュートが口を開いた。


「…グリッドのとこが潰されたから数ではこっちが不利です。しかし俺達には地の利がある。森を使って上手く戦えば有利に立てるはずです…」

「…分かった。こっちも全員動員してロキシアのヤツらを叩く!!グランジ、力を貸してやる。これは貸しだからなッ!?」

「はいッ!!ありがとうございますッ!!」


 次にカニングはアスチュートに指示を出す。


「作戦はアスチュートに任せる。確実にやれる作戦を立てろ!!良いなッ!?」

「はい、任せて下さい」


 そう言いつつ、アスチュートが俺を見る。


「グランジ。お前、石投げ能力持ってるって言ったな?射程はどれくらいだ?」


 問われた俺は各大きさの石を見せつつ説明する。


「大体、射程は約二十メートル、石の大きさによって殺傷能力が変わります」

「…分かった。その能力、後で見せて貰う。マッド、弓使えるヤツを集めてくれ…」

「おぅ、すぐに集める!!」

「ブルータルとレウドは武器を集めてくれ。出来れば剣よりも斬れる曲刀の方が良い。ブルータル、頼めるか?」

「あぁ、曲刀だな。何とかする」

「レウドは槍を頼む。街ののギャングは大体、棍棒か剣しか持ってねぇ。ヤツらの射程外から攻撃出来るヤツが良い」

「おうよ。任せろッ!!」


 アスチュートは各幹部に指示を出すと再び、俺を見る。


「グランジ、外へ行くぞ?お前の『石投げ』能力、どれほどのモンか見せて貰う」

「はい。お見せします。期待は裏切りませんよ」


 俺の言葉にカニングがニヤッと口角を上げる。


「…俺も見せて貰おうか。その能力次第じゃグリッドの後釜はお前だ。今回の作戦が上手く行ったらお前を幹部にしてやる」


 その言葉に、俺は頭を下げつつ、外へと向かうカニングとアスチュートに続いて砦の外へと向かった。



 砦から出た俺は、スネアから野球のボール大の石を受け取ると森に向かって立った。標的は射程20メートル先の木だ。カニングとアスチュートが出てきたので盗賊達が集まって来た。


 そんな中、俺は標的に集中する。そしてクイックモーションで石を投げた。瞬間、ゴウッ!!と空気を切り裂く音と共に、直径15センチほどの木を石が貫通して穴を開けた。


 しばらくして軋んでいた木がメキメキッという音と共に折れた。その威力にどよめく盗賊達。


「…ほぅ、思ったよりかなり威力があるな。グランジ、お前結構やるじゃねぇか(笑)!!」


 カニングの隣にいたアスチュートも頷いていた。


「…それだけの射程と威力があれば充分、ヤツらをやれるだろう…」


 そこに人員と武器を集めたマッド、ブルータル、レウドも集まって来た。集まって来た幹部及びそこに所属する盗賊達に向けてカニングが号令をかける。


「お前らッ!!既に聞いたと思うがこれから領都のギャング、ロキシアを潰しに行くッ!!出発までは各自、ここで待機だ、いいなッ!?」

「おオオォォォォォッッ!!」


 カニングの言葉に声を上げる盗賊達。


「マッド、ブルータル、レウド、グランジ、これから作戦を伝える。全員中へ戻れ!!」


 砦の中へと戻っていくカニング、マット、ブルータル、レウドに続いて俺も中へ入る。その際、アスチュートにスネアを伝令として先に小屋へと戻らせる事を話した


「スネアを先に戻らせてうちのヤツらにも戦闘の準備をする様に伝えさせますが良いですか?」

「おぅ、先に行かせてあるだけの武器を準備させろ!!」


 アスチュートの許可を貰った俺はスネアを、テジーとヒュージが待つ小屋へと戻らせた。



 砦の中に戻った俺達はカニングを上座として座り、順にアスチュート、ブルータル、マッド、レウドが座る。俺も座るように言われて下座に座った。


「まず先陣はグランジ達にやって貰う。西側から森に隠れて石投げてヤツらを混乱させろ!!」

「…はい、任せて下さい」


 続いてアスチュートがマッドを見る。


「…マッドはグランジの後ろで待機だ。ヤツらがグランジに気付いて来やがったら、ヤツらを弓で攻撃しろ!!」

「あぁ、分かった」

「ブルータルとレウドは森の南側で待機だ。ヤツらが混乱して統制が効かなくなったらレウドが槍隊で近接攻撃を仕掛けろ。ブルータルは曲刀隊でレウドの支援だ。槍は刺すと捕まれたり抜けねぇことがある。そこを狙われるとこっちの人員が減っちまうからな?反撃や槍を掴むヤツを片っ端から斬って行け!!」


 アスチュートの作戦指示に頷くレウドとブルータル。


 その後、カニングさんと俺とマッド、グランジで総攻撃だ。相手が300人いたって怯むなよ?森は俺達の独壇場だからな!?街のチンピラなんか森に入ってきたら獲物と変わりゃしねぇ!!お前らッ!!気を引き締めて行くぞッ!?


 アスチュートの言葉に声を上げる男達。そして俺はカニング達を連れて俺達の拠点である小屋に向かう事になった。


 俺達の拠点である小屋に向かう道中、アスチュートに背中の箒について聞かれた。


「…グランジ。お前、前はそんなボロイ(ほうき)持ってなかったよな?何でそんなモン、背中に背負ってんだ?しかも傘まで腰に差しやがって…剣のつもりか?」 

「あぁ、これはですね、相手を油断させる為に背負っているんですよ。一見してバカの様に見えるでしょうからね。傘もそうです。大道芸人の真似だと軽く見てきますからね。俺達みたいな職業(とうぞく)は相手を油断させた方がやり易いと思いますよ?」


 俺の説明にマッドが笑う。


「確かにそりゃ違いねぇな(笑)!!相当のマヌケに見えるぜ!!グランジッ(笑)!!」


 俺は笑うマッドを無視して森の中を進んでいく。


(精々、笑ってろ。このあとお前らも纏めてこの世から消してやるからな!!)


 話しながら進んでいくとグリッドの破壊された砦跡を通過して小屋に到着した。そこでヒュージ、テジー、スネアと合流する。


 三人にカニング、アスチュート、マッド、ブルータル、レウドに軽く挨拶をさせて俺達は、250人程のカニング盗賊団を引き連れてリフレ村へと向かった。


 歩く事一時間ほど、ついに森の中からリフレ村が見えて来た。木造の高い塀と櫓がある。その外周に、チンピラ共300人が西と南からリフレ村を取り囲んでいた。

 いつもアクセス、ありがとうございます。これで三話出したので、しばらく止まりますw

次は『頭ぶつけて…』と並行してアルファポリスの方の『召喚された地味子』の続きを書いていきます。そちらの方も何卒よろしくです~w

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