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春 その一

 寒い冬も終わり、春が来た。桜も咲いた。4月になった。そんな春の季節の、ある日曜日。

 午前6時に起き、身繕いをして、朝食をとり。

 午前7時にミライースに乗り、発進させる。

 オレの住んでるところは地方都市なので、街中から、家屋や交通量の少ない郊外に出るのにそんなに時間はかからないが、そこからが長い。田舎だから。

 だが、それがいい。

 街を外れ、峠道に入り、くねくね道をゆく。ずーっと上り坂だったのが、少し下り坂になり、そこから上ったり下ったりのゆるいカーブの続く道になる。

 住んでる県庁所在地はとうに離れて、隣のそのまた隣の市を出て、山間部の町に入る。

 山の緑は春の息吹とばかりに緑を増し、ところどころに桜も咲いている。が、道を行くほどに気温も下がり、桜もまばらになる。

 ここでも標高はいくらか上がっている。桜もまだこれからといった感じだった。

 しばらくその主要国道を走っていると、分岐があり、標識に国道四百何十号とある。その国道四百何十号に入る。

 最初こそ2車線路だったが、あるところから道幅が狭くなる。そう、この国道四百何十号は、いわゆる酷道だった。

 国道なのに酷い道、酷道。オレはそんな酷道をはじめ、あっちこっちをドライブするのが好きなのだ。

 くねくね道を右に左に曲がる。

 しばらくややフラットだったのが、この国道四百何十号に入るや、また急な上り坂になる。その急坂の山間部に、集落があり。時折地元の軽トラや、3ナンバーのセダンとすれちがうこともあった。

 軽トラはともかく、3ナンバーのセダンだとそのまますれ違えないから。オレの方でバックして、待避所まで下がって、3ナンバーのセダンを行かせた。車内のご婦人は会釈してくれて、オレも会釈を返した。

 さすが地元、慣れたもので、酷道のくねくね道を3ナンバーのセダンで苦も無く走り去ってゆく。

 空は青空が広がっている。街中より澄んでいるのがわかる。雲は思い思いの姿かたちとなって、青空を泳いでいる。

 くねくね道ながら、この区間は見晴らしもよく、時折車を停めて、デジカメで風景写真を撮ったりした。

 途中から、道端に雪もちらほら残っているのが見受けられる。山の上にはうっすらと、薄い白い頭巾をかぶるように、山頂には雪が残っているのも見受けられた。

 この道は標高が高く、雪も多く凍結もするため、途中からは冬季通行止めになる。期間は11月から3月いっぱいまで。

 この道を走るのは好きだが、冬季通行止めの間は、我慢だ。

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