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行動上限があるミツキくんは最強になりたい  作者: 人形さん
3章 出会いの始まり~僕に会いたい人は多いみたいです~
32/58

32話目



 32話


「それじゃあ行ってくるよ。」

「はい、気負付けてくださいね。」


 僕はジェームス君に挨拶をしてメソミア王国へ旅立つのであった。数日は帰って来れないと思うからその間の研究室をよろしく頼んでいる。


 それじゃあ、さっそくフードを被って出発した。


 だけど、普通に歩いて行くのは結構遠くて1か月位かかってしまう。なので僕は魔術を使って時間短縮をする事にするのであった。ただ、魔力消費は結構多いのでこういう風な時にしか使用したくない。


【魔術 空中浮遊】


 この魔法はただの空中に浮かぶ魔法だ。・・・なんでこの、移動が出来なさそうな魔術を使ったかと言うと、今の僕の魔術のなかで一番魔力消費量に対して移動距離が長いからだ。それなら空中に浮遊をしただけで、どうやって移動をするのか?


 簡単に言えば、ジェット機だと思ってくれたらいい。


 ぼくは建物に当たらないくらいに浮いた状態で体勢を整えて空気抵抗が一番無さそうな恰好をする。


 そして・・・両手両足から魔力を大量噴射した。これが僕の長距離での移動方法だ!


 僕が魔力を噴射すると速度はドンドン速くなって行く。幸いと言うべきか僕はそこら辺の障害物には当たらないくらい高く飛んでいるのですいすい速度が出せる。・・・ただ、早くしすぎると僕の体が砕けるので割と気を付けている。


 ちなみに前回もこの方法でいった。ただあの時は急いでいたから出来るだけ速度を上げていた。ただ、その時は結界術で僕の体には何もならないようにしていたから快適で会った。だけどこんかいは出来るだけ魔力は使わないようにしたいから今のこれだけで我慢する。


 それにこの前よりは遅いと言っても、今の速度だと1日もかからずに着くだろう。歩きや馬車だと遠回りをしたり、自然的な道に肉体的に疲れてしまったりして、移動するのでも一苦労だ。


 だから、空を飛ぶだけでこれだけ早く着く。まあ、1ヶ月かかるのは山を超えるのが一番の理由なんだけどね。


 そう、メソミア王国に行くには山を超えなければいけないのだ。だから、歩きだとマジで大変。


 と、いうことで早く行きましょ。



 ☆


 その様子を見た人は揃ってこう言っただろう。


「魔物だ。」と


 一般人A


 オラは南の方にある大きな国から綿をメソミア王国へ運んでいる商人だ。ただ、おらの仕事は頻繁にはないから専業というわけではない。


 だけど、おら自身この綿を運ぶだけの仕事は割と気に入っている。足腰に来る農作業をしなくていいし、それに景色を眺めていられる余裕がオラを安心させてくれる。


 ただ、そんなに楽な仕事なのにオラ以外やりたいという人はいない。何でも馬車に乗って2ヶ月も移動するとは辛いからのこと。そんなの農具を振り回しているのとそこまで変わらないだろうと思ってしまうが、まあそれはオラだけらしい。


 そんなわけで、オラはいま綿を運んでいる。


「・・オラもお前ことがわかって来たんだぞ」

「ブルルルル」

「まあ、雌だと分かったのは最近だけどな」

「ブル!」


 楽ではあるが暇である。そんな時間に馴れてきたのかもしくはまだ慣れていないのか、馬車を引いてくれている馬に話しかけてしまった。


 まあ、これでも数年前からこの綿を運んでくれているベテランの馬なので、こんな風な駄弁に付き合うのも馴れたものだ。


 でも、オラが雌だと気付いていなかったことには割と怒って、荒々しい運転となった。


「ちょ!ごめんごめん。オラが悪かったから普通に走ってくれ」

「・・・」


 すると反省したことが伝わったのかいつもの走りになる。。。オラはこんな日常が好きだ。


 だが、そんなのは一瞬で切り替わった。のほほんとしていた空気は、ほんの少しだけ、ほんの少しだけの時間。息もできないような地獄が通った。その状態になったのは空に何かが飛んでいるのが見えた時だ。


 馬もそのことが分かったようで、暴れてしまっている。パニックになってしまった。だけどそんな状態でも馬車が倒れていないのは、この数年間馬車を引いていた経験から無意識に気にしていたからだろう。


 そんなパニックになっている状態の馬を鎮めさせたいが、オラも呼吸するのすら辛く動くことができない。


 そんなときは長くは続かずに、直ぐにその地獄は終わる。だけど、まだ呼吸をするのは辛く、喘息のようになっている。だけど、そんな状態だが今のおらは動くことが出来る。それなら馬を沈めるのが先刻だろう。


「大丈夫か!」

「ブヒヒヒン!!!」


 馬はまだ興奮しているようだが先の感覚派無くなったことは分かっているようで、さっきよりは落ち着いている。だから、おらでも抑えることは出来た。


 ・・・なんだったんだろうか。おらは飛んでいた何かに興味が湧きながらももう出会いたくないと心から思った。



 ☆


 そろそろメソミア王国かな?道中では何も起きなかったし快適だったな~。まあこれもそれも僕の魔力があるからなんだけどね。ただ、あんまり一度に大量の魔力を出すと動物とかがパニックになっちゃうから、森の上とかを通る時は気負付けているんだけど。


 なんで魔力をいっぱいいだすと動物がパニックになるかわからないけど、こんかいは何もなかったみたいだし、大丈夫でしょ!



【行動上限があるミツキくんは最強になりたい】をご覧いただきありがとうございます。もしよければブックマークや評価をしてくださるとうれしいです。


投稿時間 7時&17時で毎日投稿です。

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