表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
行動上限があるミツキくんは最強になりたい  作者: 人形さん
3章 出会いの始まり~僕に会いたい人は多いみたいです~
23/58

23話目


 23話


 それは研究所から帰ってきた時のこと。なぜか学園の前では大量の人だかりが出来ていた。なぜ人が沢山正門の前にいるのか分からないが、その人たちは学園の関係者ではない、一般字と思われる人たちであった。


 今日は何のイベントも開催してないよな?と予定に疑問を持つが、胸ポケットから出した手帳にも予定は何ら書かれていなかった。


 なので、なんでこのような人だかりが出来ているのか分からない。だが、この様子では僕が学園の中に入れなさそうなので、しょうがないがその人だかりをどける事にした。


「ここは学園の生徒・職員以外立ち入り禁止なので人だかりを作るのはやめてください!」


 僕はその疲れた声を枯らしながら、集まって理宇人に声をかけて行った。だが、ワーワー騒いでいて僕の声が聞こえないのか、一切人がいなくならない。これでは僕が帰る事が出いないのでどうにかしたいのだが・・・。


 すると、何と言う事か。その人だかりに気付いたのかとある人が出てきたではないか。


 警備員だ。


 その人が出てくる事は殆どないのでその存在を忘れている人もいるくらいだ。だが、警備員なのになぜ存在を忘れるほどに仕事をしていないのか?・・・いや、言い方を間違えた。仕事はしているのだが、、、その仕事に忠実なのだ。


 行ってしまえば、「良い」と「ダメ」の境目がしっかりしている。


 つまり、この警備員は違反行為をしなければ出てこない。なので、今回の様な正門の前に人だかりが出来たとしても、それ自体は違反行為ではないので警備員は出てこなかったのだ。・・・何とも一癖ある警備員だが、これでも仕事自体はちゃんとやってくれるので頼りにはなるのだ。


 それに、この警備員。すっごい強いのだ。別国の結構権威ある立場で戦いを行ってきたとか何とかと聞いたことがあるが、そこら辺の魔法学園の教師では勝てないくらいである。


 だが、なんで他国のそんな人を学園の警備員にするのかはwから無い。だって、学園の中には重要な事柄が多くあるから簡単には知られてはいけないのだ。だから、他国で元々権威があると言う立場の人を警備員にするのは意識が甘いのではないのか?と思うがこれは校長が直々に決めた事らしいので僕がいうことではない。


 まあ、そう言う訳でその警備員が出てきたということは誰かが違反行為をしたと言う事。・・・まあ、誰が違反行為をしたかなんて一目瞭然だろう。


「おい!そこの犯罪者たち、今から獄に入れてやっから静かにしてろよ。」


 すると、10秒ほどだろうか。その圧倒的身体能力でその人たちを蹂躙し、全員捕まえてしまったではないか。この制圧を間近で見た事はなかったが・・凄い迫力だな。これだと、僕が魔術を使う前に近づかれてしまいそうだ。


 そんな感想を持ちながら僕は警備員にお礼をいうため近づいていった。


「ありがとうございます。」

「あ?」


 すると僕の存在を忘れていたのか、威圧感たっぷりの声でこちらに反応してきた。


「あ・・・・・ミツキ教授ですよね?」


 だが、一瞬で一辺変わって優しそうな声に変わってしまった。ほんと二重人格かと疑うくらいの変化である。


「え、はい。特別科に所属しているミツキ・アトラスコールです。」

「おお!俺ここで警備員をやっているバランと言います。ミツキ教授の論文はよく読ませてもらっています!」

「ありがとう。」


 僕はそのキャラの変化に思わず驚いていた。だって学園のかでは警備員は怖い人だと通っているから、このような人だとは思ってもいなかった。それに僕の研究を知っているなんて珍しいなと思っていたりする。


「それじゃあ、僕は帰るから今度会った時はよろしくね。」

「はい!気を付けておかえりください!」


 やはりキャラが違う。その違反者を捕まえている時とは違いすぎる正確には困惑をしてしまうが、こういう人なのだろう。警備員は怖くない人なのだと知れてよかった。


 僕はバラン警備員に挨拶をして安全な学園の中を歩いて帰るのであった。流石に魔力を使い過ぎて休まなきゃいけないからね。



 ☆


「それなら教えてほしかったんですけど・・。」


 それは僕が帰ってきた時のことだ。僕が研究室に帰るとなぜかそこにはジェームス君がいた。今日は僕がいないからあまり重要な事でなければ研究をしていいよと言っていたので、いるとは思っていたが、その様子はどこか飽きれているようである。


 なんで飽きれているのか見当が付かないが・・・研究をしていいということはちゃんと言ったしね。


「今日校長が教授を尋ねに来たんですよ。」

「・・・?」


 それは僕が初めて聞いたことだ。校長は毎回事前に予定を聞いてくれるから、その時は時間を空けているのだが・・・なぜか今日はフラットに来たそうだ。なんで今日来たのか知らないけど、出来れば事前に言っておいて欲しかったなと思ってしまう。


 だって、もし今日の様に級に来られても対応できないときがあるかも知れないから。


「何か言ってた?」

「すぐに校長室に来いって言ってましたよ。あんなに怒っている校長は始めてみました。」


 ・・・え?怒ってるの?僕別に怒られるようなことはしていないと思うんだけど。それに、、校長に怒られるって何をされるの?!もしかしてアルカロール授業補佐と同じように教授の地位をとられるかも知れない!


 まあ、僕はやましい事なんてなにもしていないし、大丈夫だよな。・・・な?


「今日は全体的に予定が入っていないらしいので早くいってきてください。機嫌が悪い校長の相手は大変だったんですからね。」

「は~。。。しょうがない。行ってくるか。・・・そうだ、魔力回復薬はまだある?」


 僕はしょうがないが、校長の所に行くことにした。怒られることが確定しているにのに行くのは心臓に悪いよね。それに、さっきエルクト博士とあってきたばかりだから疲れているんだよね。


「ありますよ。・・・3級でいいですか?」

「あ~それなら3級を2本取って。」

「どうぞ。」


 僕はジェームス君に常備してある魔力回復薬を取ってもらい準備をするのであった。流石に魔力量が怪しくなっていたので薬を使わないわけにはいかない。・・・薬が合ってよかったな。もしなかったら校長の所に行くのは別日になるところだった。


 嫌な事がある生活は辛いもんね。


 僕はその取ってもらった魔力回復薬のうち一本を使い、校長室まで行くのであった。


「じゃあ、行ってくるよ。」

「お気を付けて。」


 ジェームス君のその言葉はいつもよりも気合が入っているように聞こえた。


 ☆

 コンコン


 僕はその豪華な扉を叩いた。


「入っていいよ。」

「失礼します。」


 緊張感が最大限になっている中その扉の先に行くのが辛くなってくる。だが、流石に空けたのに入らないのは意味が分からないだろう。ゆっくりとではあるが、中に入っていくことにした。


 すると、中に入るとそこには校長・・・少女の様な肉体の人が椅子に座り僕の事を凝視している。・・・凝視してはいるがそのお可愛い顔のおかげで威圧感はそこまで無い。


「聞きたいんだけど、この報告書はなに?」

「えっと・・・。」


 校長室に入って直ぐ。僕はその校長に真っ先にある紙を見せられ、一つ質問をされただが、その質問には答えることが出来ず、黙ってしまっていた。だって、それには校長に知られたくなかったことが書いてあるのだから。


「見えない?読み上げようか?」

「い、いえ大丈夫です。」


 その紙には・・・先日の、、スタンピードを治めたことが書いてあった。なぜそれを校長が持っているのか見当もつかないが・・その事は知られたくなかった。


「うん、じゃあ教えてよ。」

「・・・先日メソミア王国に魔物の大群を対処しに行かせてもらいました。その報告書は情報整理のための物でしょう。」


 あ~言ってしまった。ちゃんと校長にはバレないように細工をして行動していたはずなのになんでバレちゃうかな。出来れば報酬を貰うまでバレないようにしていたかった。


「うんうん、そうだね。それでなんでミツキ君はメソミア王国にいっちゃったのかな?」

「・・・魔物の大群により危機にさらされていたため、助けるために行かせてもらいました。」

「うん。確かに助けることは大切だよね。・・・そうじゃないでしょ?最初に私に言う事は無いの?」


 僕は校長の顔を見ることが出来なかった。だって怒っていることが確実でその顔は見るに体内事になっているだろうか。それに・・・目を合わせたくない。だって怖いんだもん。ただ、、、、確かに校長には言わなければいけない事が有るのは確かだ。


 この言葉を言うには男のプライドが邪魔をするが反対にここで言わなければ男がすたれてしまう。


「規約を破ってしまいまことに申し訳ありませんでした。」

「・・・うんよろしい!」


 すると、校長の声は一気に明るくなりこの事に関して気にしていないような声色となった。


 あ~怖かった。確かに規約を破ったのは僕だけど、この規約を破ったところで誰かに迷惑が行くということは無いだろうから何とも思っていなかったんだ。それがここまで怒られるなんて予想もしていなかった。


 ちなみに何の規約を破ったかと言うと・・・僕がこの学園の教授になった時に契約した規約の中にある、、、「命名 校長とのお約束」である。その中にある「1人で国外に出る時は校長から許しを貰ってから」というものだ。


 ・・・なんでこんな契約をしているのかと言うと、教授になったその時の僕の年齢が15歳と凄く若くて前代未聞だったため、僕にだけ特別な規約を設けたみたいなのだ。まあ、言ってしまえば、過保護と言うか親心が揺さぶられたと言うか。


 僕が若かったために出来た契約なのだ。・・・・なんでその時僕は了承してしまったのだろう。


「次からは私に報告をしてから行きたまえよ!」

「はい・・・。」


 僕は一切反省する事無く返事をしたのであった。





【行動上限があるミツキくんは最強になりたい】をご覧いただきありがとうございます。もしよければブックマークや評価をしてくださるとうれしいです。


投稿時間 7時&17時で毎日投稿です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ