16話
16話
そこはC棟の近くにある第三戦闘場。通称 校庭だ。
そんな所に僕と「魔力Ⅵ」の教師である、アルカロール教授が戦闘の準備をしていた。だが、アルカロール教授は戦闘に重きを置いた授業をしていると言っていたからか、準備はすぐに終わっているようであった。
だが、僕も戦闘をする道具は日常的に持ち運んでいるからそこまで準備をする必要は無かった。
「それじゃあルール決めをしておこうか。」
「そうですね。私としてはルール無しの殺し合いでもいいですが、それでは試合になりませんから。」
その言葉は自身から来るものなのか。もしくはただ中二病から抜け出せていない精神年齢14歳のおもちゃまなのか。僕にはわからないけど・・・後者にしか見えない。
「そうだよね。ちゃんとルールを決めなきゃ試合にならないもんね。だから、僕は「魔力に関する詳細な分類」の授業で習う事しかやらないから。これなら良い手加減になるでしょ?」
「な!」
だから、僕は挑発し返した。正直相手を見下す行為ははしたない行為なので、あまりやりたくはないが・・今回はアルカロール教授の心を折りたいがためだけに、その挑発をさせてもらった。
さっきアルカロール教授が自信満々で戦闘には使えないと言っていた、授業内容を使うのだから。・・・もしこれで負けでもしたら、アルカロール教授の評判は地に落ちてしまうだ折る。
もしかしたらもう地に触っているかも知れないけど。
「もちろんアルカロール教授は魔法、体術、もちろん武器OKでいいよ。そうじゃないと真面に戦う事さえできないと思うから。」
「・・・分かりました。それなら始めましょう。」
すると、アルカロール教授はその条件で試合をすると了承した。もしかしたら勝った時の価値を上げるために、アルカロール教授も手加減をするのかと思ったけど、それは一切せずにだ。
・・・でもこれで僕に勝っても、僕の手加減は負けて当たり前と見えるくらいだから、勝っても意味ないんじゃないかな?
まあいっか。
僕と、アルカロール教授はルールが決め終わったのでその校庭の端にある、試合するときの既定の位置に行った。ちなみに、校庭は結構広い。直径200メートルくらいある。なんでそんなに広いかと言うと、基本的に戦闘練習をするときは魔法を使うので半端な広さだと、十分に実力を発揮できないのだ。
なので、ちゃんと練習できるように広く作ってある。そんな所の端と端に広がっているのだから、遠い。
「それでは試合を開始いたします!」
その声は僕とアルカロール教授が試合をすると聞いて、ついてきた生徒の中の1人である。まあ、ついてきたのだから、折角だし試合の合図をお願いしようということだ。急な事ではあったかもしrないけど、ちゃんと了承してくれてありがたかった。
すると、その試合の合図とともに仕掛けてきたのはアルカロール教授だ。
試合のために常日頃から携帯しているであろう、その剣を腰から取り出して僕に切りかかってきた。正直、こんな真正面から来るとは思ってはいなかった。
「貴方は体が弱い事は知っているんですよ」
すると切りかかってくる途中、アルカロール教授が言い放った言葉は僕の弱点と言える物であった。確かに僕は常日頃から、呪いのおかげで真面に外に出ておらず、筋肉なんて全然ついていない。最近は魔力の量に余裕が出てきたと思っていたけど、授業を始めたから余裕とは言えなくなっていた。
だから、体が弱いのは僕の課題点であり治すことが出来ない弱点でもある。
だけど、
「そんなに近寄ってきていいんですか?」
僕はその状況を嬉しく思っていた。だって・・・この距離なら魔力爆発が直撃するから。
直後
『ドッッカン!!!』
アルカロール教授の顔前に何の前触れなく後遺症が残ってしまいそうになるほどの爆発が起きた。起こしたのはもちろん僕だ。
原理は凄い簡単だ。第二内魔力と第一外魔力を疑似結合させる事で魔力障害を発生させて、そのまま爆発。ちなみに、内魔力とは言っているがもう片方が外魔力なので、内魔力から外魔力に変換される0.1秒以内に体の外に設置してある第一外魔力に思いっきりぶつければ、無理やりではあるが疑似結合は出来る。
なので、体の外で結合できるから僕自身には被害が無いのだ。もし内魔力と内魔力同士で結合するのであれば基本的に体の中でしか出来ないので、結合する種類を間違えたら内部から爆発する。
一回それをやったせいで、数か月間治療生活になってしまった事もある。・・・これが魔力の第一人者の障害だよね。。だって何も知らないから一つ一つ試してて行かなければいけないのに、試したら爆発するんだから。
「生徒の皆見えているかい!今僕が起こした現象は「魔力に関する詳細な分類」の内容だからね!」
僕は余裕差を見せるために、生徒へアピールをする事にした。もしかしたら、僕が起こした現象は魔法をつかったんだ!とケチをつけられたら溜まったものではないからね。・・・そんな願いが届いたのか生徒の皆は興味を持ってくれているようだ。
まあ、そんなわけで上手く魔力障害を引き起こして爆発させたわけだが・・・その爆発が起きた後の場所。そこにアルカロール教授はいないようであった。
「・・ミナミ教授。その攻撃は既定の範囲を超えているのではないのか?」
「真剣をもっている人が何を言っているの。それに、僕は試合前に使うと宣言しているから違反じゃないよ。」
僕が起こしたその攻撃の強さに思わず怯んじゃったのかな?
思わず違反をしたと指摘をしてくるが、流石に戯言と自覚をしているのだろう。小言の様にといかけてきた。正直わざわざ答えなくても良い事だけど、恥を晒してもらうために僕は大きな声でその事を否定するけどね。
「そうか。それなら私は魔法を使わせてもらうよ。」
すると、満を持してなのか胸にかけているペンダントを見えるように出した。
そのペンダントには太陽が描かれている。
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