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ダブルリフト  作者: 桜乃倖
第一条 演じる前に現象を説明してはならない
3/14

  相変わらず、客はアコ一人だった。

 アコはカウンターで先ほどのトランプを一人でいじっていた。

「今からこのJokerをスペードのAに変えて見せましょう。」

 アコは独り言を呟きながらJokerのカードを裏返しで伏せた。

 アドボカートを一口飲むと、そのカードを自分で開けた。

 そのカードはJokerのままだった。

 アコはスバルと違いマジシャンでもなければ、手先が器用なわけでもなかった。

「駄目だよ。アコちゃん。」

 既にマグカップが空になっていたスバルは洗い物を始めていた。

「あらら。見られちゃった?私にはできないよねー。」

 アコは笑いながらJokerのカードを団扇のようにパタパタと仰いで見せた。

 本当に微かな風を受けたスバルは洗い物を中断し、Jokerのカードを

  アコの手からスッと引き抜くと、再びカウンターに伏せた。

「マジックをする時はね、()()()()()()()()()()()()()()()のさ。

 例えば、このカードが今から消えますとか、別のものになりますとか。

 観客の驚きの鮮度が落ちてしまうからね。」

 アコが伏せられたカードを開けると、それはJokerのままだった。

 しかし、カードの下には、さっきまではなかったはずのピカピカの金貨が

  一枚置かれていた。



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