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Vtuber二、囚ワレマシタ。  作者: フェイクピエロ
5/5

病みへ落ちる

今回は、

主人公の過去話が少し入ってきます。


ek


jk

い 

 夢であると感じた。

 それは、夢であると。

 暗闇の中で彷徨っていたら、たどり着いたと言った方が感覚的には近いかもしれない。

 どこか、夢であると自覚できているのに現実だと考えてしまうような感覚。


 まだ、大学を半年で中途退学をして、アルバイトをしていたあの時の夢。

 またか、と感じつつも夢はコマ送りのビデオのように再生されていく。


「......て」


 月に8万円から12万円貰えるかぐらいのアルバイトをしながら生活をしていた、日々が走馬灯のように、流れていく。

 生きる意味なんてないと感じながら、死んでみようかな?なんてことを考えていたあの頃が、映し出されていく。

 希望が無いと知りながら、毎日、新しいことに挑戦するぞ!!と心を奮い立たせて、実践できなくて、他人の目線が、意見が気になって、生きていたあの時が呼び起こされる。


「...きて」


 どこか、どこか、遠くから声が聞こえる。

 何故だろう?


 僕を必要としてくれる他人がいるんだろうか?

 ーまた、自分を否定するのか?

 もう一人の話しかけてくる。

 ......

 ーお前を呼んでいるんだぞ

 ......

 ーなあ、少しは他人を信じてみろよ

 無理やり手首をつかまれる感覚が全身を駆け巡った。

 光の見える方向へと無理やり、僕の意識は連れていかれた。


「起きて!!おにいちゃん!!」


「……」

 意識が覚醒すると、可愛らしい声が聴こえた。

 最近、どこかで聞いたことがある声だった。


「あ!!起きた!!起きたなら返事ぐらいしてよ、おにいちゃん!!」

 赤と黒を基調とした、ゴスロリ風の服を着ていて、そして、特徴的な八重歯が生えている少女がそこにはいた。

 おおよそ、人間とは思えないような蝙蝠の翼を生やした少女が......


 これは、夢ですね。

 そう思い、僕は、瞼を閉じる。

「もう、なんでもう一回寝るのぉ~!!起きて!!」


「グァ!!」

 首元に鋭い痛みが走る。

 生暖かい感覚が首筋を伝る。

 首筋に指先を持っていくと、ぺちゃりと水っぽい感覚が指先を支配する。


「血?」

 赤く、鉄の味がする液体。

あ あ

な な

た た

は は

、 、

や や

さ さ

し し

い く

人 な

で い

す 人

か で

? す

  か

  ?

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