黒竜退治
今回もなにかアドバイスがあったらください
俺が到着した先では4メートルを超える黒竜が
一人の少女と数人の騎士達が襲われていた
「王女様、早くお逃げください」
「で、でもあなた達の事を置いて行くなど…」
騎士達が少女を逃がそうとした時だった
黒竜の口の中が黒く染まりなにかを出そうと
していた
「ヤバい、ブレスが来るぞ総員結界発動」
だが、その時にはもう遅かった
黒竜の口から漆黒のブレスが放たれた
「これはやばそうだな行くか」
俺はそう言い地面を蹴った
そして、黒竜の顔に着くのは一瞬だった
地面を蹴った勢いをそのままに黒竜の顔を殴った
ドゴォォォン
まるで、大地震が起きたのではないのかと
思わせる程の音と振動が森の中を巡った
殴られた黒竜は森の木をなぎ倒しながら
飛ばされた
「フゥー、結構早かったな」
俺はそう言い後ろにいる少女と騎士の方を向いた
だが、後ろを見ると少女と騎士が口を開けたまま
固まっていた
「あっあのー、大丈夫でしたか?」
俺が声をかけるとみんな夢から覚めた様に
ビクッとなった
そして、この騎士のリーダーらしき人が前に
出てきた
「こちらは大丈夫です。それよりあなたの方こそ大丈夫ですか?」
と、聞いてきて俺は、つい聞き返してしまった
「え?なんで俺が心配されるんですか?」
俺が、そう言うとその騎士は困った顔で
言ってきた
「それはもちろん、なんせ黒竜の鱗は
世界一硬い鉱石バグマイト鉱石の数倍固いん
ですから、そんな物を素手で殴ったら
心配の一つもしますよ」
俺は聞いて後悔した
『やっちまったーつい普通に殴ちゃった
やばいなこれ、そんな硬いの殴って無傷とか
絶対Aランクじゃないじゃん一体どうすれば』
俺はそんな事を考えてひらめいた
『そうだ自分で自分を傷付ければ良いんだ』
俺は、そう考え魔法を使った
「圧縮」
俺がそう唱えると腕凄い音を鳴らしながら
つぶれていった
正直結構痛かったけど、不思議と我慢できた
「いやー僕もバカな事をしてしまいました
黒竜を素手で殴るなんて本当バカでした
だから、ほら、腕がこんな事に…」
と、言いながら俺はみんなに腕を見した
だが、みんなの顔色がどんどん驚愕の色
に変わっていった
『まさかやりすぎたか?』
俺はそう思い腕を見てみる
すると、なんと…
「腕が…治ってる?」
そう、さっき潰したはずの腕がキレイに治って
いるのだ
「まっ、まさか無傷?」
「すげー黒竜を素手で殴ったのに無傷かよ」
「こんな人初めて見た」
なんで治ったか俺が考えていると答えは
すぐ分かった
『そういえば、俺、固有スキルで自動回復
持っでんじゃん』
と、心の中で満面の笑みで言った
そんな事を考えていると騎士達が
思い出したかのように言った
「大変申し遅れました私はこのセリア王女護衛隊
隊長フェリンと申します。
この度は危ない所を助けてくださり
ありがとうございます」
男はフェリンと名乗り頭を深々と下げた
フェリンは目鼻立ちが整っており
爽やかな感じの男だ
「それで、あなたのお名前は?」
「あっ、はい俺の名前はマコトって言います」
「マコト?う〜んSSランク冒険者に
そんな名前の者はいなかった気がするが」
「あぁ、まだ俺冒険者登録してなくて
これからするために街に向かってたんです」
「あー、そうでしたか、これは失礼しました
けれど、あれ程の力があればすぐにSSランク
ですね」
「えぇっと、その事なんですけど…
どうか黒竜を倒した事を誰にも言わないで
くれませんか?」
「え?それは一体なぜ?」
「そのー俺あんまり目立ちたくないから
SSランクになりたくないんですよ」
「そうゆう事ですか分かりました
こちらは命を助けてもらった身この事は
私達の胸のなかに留めて置きます」
と、意外とあっさり了解してくれて安心した
「後、この先に街ってありますか?」
「はい、ありますよ
まぁ、街と言うより王国ですけどね」
「そして、私がその王国の姫
セリア・グランリーツよ」
いきなり、聞いた事のない少女の声が聞こえた
「あぁ、すっかり君の事を忘れてた」
「なっ、忘れてたってどうゆう事よ」
「まぁ、そんな事より君が本当に王女様?」
背丈は小学3年生ぐらいしかないが目はクリっと
していて金髪のポニーテールの可愛らしい少女だ
態度はデカイが
「そうよ私は正真正銘王女様よ」
本当に態度デカいなこの子
「それよりあなた、今から王国に
行くのでしょう?」
「うん、そうだよ」
「なら、私の護衛ついでに着いて来ると良いわ」
「え?良いの?」
「えぇ、もちろん礼はしっかり返さないと」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
俺は、そう言いどうにか黒竜の被害を免れた
馬車に乗って騎士と王女様と一緒に
グランリーツ王国に向かった
次は、冒険者登録マコトは無事にAランク冒険者になれるのか