表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/144

14話 惜しみなく裏技を使っていくトウシ。


 14話 惜しみなく裏技を使っていくトウシ。



岡葉「ここらで、いったん、無料10連を引いてみない? 互いの戦力差をハッキリさせておくことは、今後の行動の基準になると思う」

ホウマ「ぴよぴよ(ハッキリさせる必要はないんじゃない? ていうか、ハッキリさせるのイヤなんだけど)」

岡葉「別に、手札を全部見せろと言っているわけじゃないよ。たとえば、『☆Xが当たった人がいた』ってなれば、たとえ、性能がどんなものであれ、その☆X持ちを警戒するだろ? それとも、そういう強敵を下手に敵に回して『余計な被害』をこうむりたい?」

ホウマ「ぴよぴよ(なるほど、そういう考えね)」



岡葉「あと、強化アイテムにはどんなものがあるのか、情報交換するのはメリットがある。切札を晒すのはイヤだろうけど、カスアイテムの情報を交換しあうのは、お互いにとって損はないはずだ」


ホウマ「ぴよぴよ(カスアイテムとはいえ、情報は情報。レアアイテムは、その上位互換だから、方向性を知っておく事にはメリットがある。交換材料にすることで、カスはカスではなくなる……)」


岡葉「そういうこと」


 と、そこで、首にタトゥーが入っているガラの悪い少年『板瀬』が、


「俺はいいぜ。その案、乗った。全員で情報交換しようや。ゲームの序盤っていったら、やっぱり、そこからだろ。『切札や戦法』を『隠したり温存したりする』のは、ある程度、全員が成熟してきた中盤以降にやればいい」



 冷静にメリットを考えた上での話し合いは、結果的に、スムーズにまとまって、

 この場にいる者達は、即座にガチャの項目を開いた。


ツカム「☆3、☆2、☆2……おっ……☆7きましたね……」


赤原「マジでか?! 佐藤、お前、激運すぎるだろ……俺は最高で☆6だぞ……」


板瀬(ちっ……当たりは☆5一枚で、あとは☆2~3ばっかり……しょぼい……まずい……この程度じゃ、場を牛耳ることはできない……今はまだ派手に動けねぇな……)


ホウマ「ぴよぴよ(☆6か……レアリティは悪くない……けれど、あまり、優秀なアイテムじゃないかな……)」


岡葉(当たりは☆5が2枚……ちょっと渋い……)


 そこそこの結果が出た者はレアリティだけ申告し、

 結果が渋かった者は、そろって口をつぐんだ。


 ――そんな中、


A「よーし、☆Xきたぁ!」


 という派手な声が響き渡った。


赤原「☆Xだと? ……ほんとか? みせてみろ」


A「敵になるかもしれないやつに、おいそれと切札を見せるわけねぇだろ」


赤原「敵って……お前な」


A「そうだろ。フレンドリィファイアありなんだから、ここにいる全員が、敵になりうる。が、俺は敵に回さない方がいい。もともと、ケンカも強いが、☆Xも手に入れてしまった。これで俺は無敵」


赤原「……ケンカの強さ、関係なくね? 携帯ドラゴンの戦闘は、ポ○モン方式なんだし……てか、お前、ほんとに☆Xきたのか? 性能欄は隠していいから、レアリティのところだけ見せてみろよ」


A「……その必要性を感じない」


赤原「じゃあ、お前が☆Xを当てていない方にかける。もし、本当に☆Xを当てていたのなら、俺があてた☆6をやる」


A「……」


赤原「どうした? 必要性は生じただろ。さらなる無敵になれるチャンスだぞ。はやく見せろ」

A「お前と賭けをやるとは言っていない」


赤原「はっ……やっぱり、ただのハッタリか」


A「か、勝手にそう思ってろ」



 などという探り合いが行われている一方で、

 トウシも、


「……ヒーロー見参」


 ボソっとそう呟きながら、10連を回した。

 すると……



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ