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ガチャで絶対にSSRが当たる裏技が、異世界デスゲームでも使えると知った俺は……  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中


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134話 その価値が、お前にあるか?


 134話 その価値が、お前にあるか?


「わかるぞ、ソンキー。あんたの呼吸が見える! 合わせてみせる! ワシならできる! 最強の神と、魂魄を調和させる! そんなこと! ワシ以外には絶対にできん! これは! ワシにしか出来ん不可能!!」



 ――闘いの中で、トウシは、次第にソンキーとモンジンの両者を学習していく。

 ソンキーとモンジンという、最高位の闘神の武に、至近距離で触れた結果、

 トウシの中に、『究極超神の武』という輪郭が形成されていく。


 イカれた速度で、トウシは開花していく。

 最強神と元最強神。

 そんな二つの交わりが、トウシの中で、確かな器となっていく。


 そして、その器に、注がれる死闘の泡。

 プクプクと沸いて、弾けて、しみ込んでいく。


 ――全てが重なり合って、

 トウシは、『完成』に近づいていく。


 高まっていく幽玄。

 際限なく、とわに、とわに。


 炸裂音が結集して、

 パっと散って混じる。


 トウシとモンジンは、遠慮なく、強大な力をぶつけあう。

 ありえないほどの高みに達した神々の死闘。


「本当に、不愉快極まりないな、トウシ! 俺が、その領域に辿り着くまで、どれだけの時間を積んだと思っている!! ふざけるなぁあああ!!」


「ワシは、ここで止まらん! あんたの先にいく! あんたを踏み台にして、全ての絶望をブチ殺す!」


「いい気概だが、無意味だ! 『俺という絶望だけは殺せない』という世界の真理を思い知らせてやる!! どうあがいても決して超えられない『俺という壁』に嘆き果てろ!!」


 ガツンと、モンジンの拳が、トウシの顔面を打ちつけた。

 モンジンは、圧倒的な強さでトウシをねじふせる。

 積み重ねてきた地獄で、トウシを圧殺しようとする。


 紫に燃える炎の剣が円になって、世界にきずを刻みこむ。

 次第に炎帝の創は、剣の翼をはやした楕円の螺旋になって、

 精緻な時計のように――あるいは、神話の蛇のように、複雑な絡み合いに堕ちる。



 ――トウシは、これまでの数多の絶望を乗り越えたことで、ケタ違いに強くなった。

 常識をブチ殺した狂気的な速度での成長。

 比類なき天才。

 間違いなく、才能だけなら、ぶっちぎりで世界一。


 ――が、しかし、それでも、

 モンジンの領域『究極超神化6』という絶望的な数値の暴力には届いていない。



 モンジンは強すぎる。



「想定とは若干違う展開だが……まあ、おおむね予想通りの結果になって、そこそこ楽しかったぞ、トウシ! お前は、いいオモチャだった! 褒美に、この手で、直々に殺してやる! 神の王である『この俺様』に殺される! これ以上の栄誉はない! あの世で精々自慢しろ!!」


 モンジンの覇気がさらに増した。

 膨れ上がり方に厚みがあった。


 神々しい電流が走る。


 ジオメトリ一つとっても格が違う。

 まさに、神の王。

 この上なく尊い最強神のオーラ。


 その覇気に、しかし、トウシは決して怯まない。

 トウシは、自分の奥に向かって叫ぶ。


「ソンキィイイ!! このままやとあかん! 『ノイズ』が邪魔や! 『別々』のままやと、この『究極の神様』は超えられん!! お前の全部をワシにくれ!!」


 叫びが、奥へ奥へと浸透していく。

 ソンキーは問う。


「その価値が、自分にあると本気で思うか?!」


 神の問いに、

 トウシは全霊で答える。


「もらうだけで終わるつもりはない!」





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