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9話 神の力。


 9話 神の力。



 そこで、場がザワっとした。

 妙な空気に包まれている、そんな中、モンジンは、


「俺もお前らと同じで携帯ドラゴンを所有している。ウチの子は、俺の装備アイテムだけあってケタ違いに強い。もし、ウチの子を殺す事ができたら、全員、家に帰してやる」


 と、そこで、


「じゃあ、さっそく挑戦する!」


 そう言って、一人の気合いが入っていそうな茶髪が名乗り出て、


「俺には、こんなくだらないゲームに参加しているヒマはねぇ! お前の龍を殺して、俺は帰る! 言っておくが、俺の龍は強いぜぇ! なんせ、最初のガチャで、☆Xを引いたからなぁ! あのクソゴーレムをワンパンした俺の龍の力に震えろぉおお!」


 そう叫び、モンジンに向けて、携帯ドラゴンを突撃させる茶髪。


 その様を見たモンジンは溜息をついて、



「本当にチュートリアルを突破できたのか、と不思議に思うほど頭が悪いな」



 ボソっとそう言ってから、


「……ディザスター・レイ……」


 携帯ドラゴンに命令すると、

 モンジンの携帯ドラゴンはカパっと口を開いて、

 強大なエネルギーの波動を照射した。


 圧倒的な火力に包まれた茶髪の携帯ドラゴン。

 一瞬で消滅。

 その直後、


「ぁ……ああ……ウソ……だろ。マジで死――」


 携帯ドラゴンを失った茶髪の体は、あますことなく光の粒になって、世界に拡散していった。


「ご覧の通り、俺は、刃向う者は迷わず殺す『情け容赦ない神』だ。異世界モノで稀によくみる『お気楽な神』とは『性質が違う』と理解しろ。俺に挑戦するのは自由だが、ハンパな力では殺されるだけ。それを肝に銘じておくように」


 そこで、モンジンは、全員を見渡して、


「俺に挑戦するなら、最低でも強化値1000%以上にしてから挑む事だな。そうでなければ、相手にならん」


 そこで、岡葉が、歯噛みして、



「……1000……か……遠いな……」



 と、そこで、

 トウシは、


(最低でも1000……ワシのエルメスは、700ちょっと……100人の中では、ぶっちぎった強さを持っとるけど……これでは、まだ足りん……さすが、神様、めちゃくちゃな力をお持ちで……けど、ゲームは始まったばかり……どうやら、『☆X必中の裏技』は通用するみたいやから、どうにか、良質な☆Xを回収しまくって――)


 と、心の中でつぶやいてから、


「神様、一つ質問……いいすか?」


「なんだ?」


「強化値をあげる方法を聞かせてほしいんすけど」


「タワーを登っていけば、おのずと分かるようになっている」


「……了解でーす」


「さて、そろそろゲームを始めよう。命がけのタワー攻略、スタート」




 ★



 タワーの扉を開けて、中に入ると、

 そこには、広大な世界が広がっていた。

 広がる荒野と、すぐ右手にある小さな街。

 タワーの中のはずなのに、薄く雲が広がる青空があって、さわやかな風が吹き抜けていく。


「ここは……」


 茫然としていると、

 彼・彼女達の目の前に、



「傾聴」



 とんでもない美女が現れて、そうつぶやいた。

 その妖艶な美女は、

 全員の視線が集まったのを確認すると、


「偉大なる『神の王』であらせられる主上様より、貴様らカス共の案内役を仰せつかった、神の側仕え『アダム』だ」


「「「「「……」」」」」


「簡単に、ゲームの流れを説明する。荒野にはモンスターが出現する。倒せば、MDPを入手できる。あそこの街では、MDPでなんでも買える。宿屋や飯屋はもちろん、携帯ドラゴン用の強化パーツが入手できるカジノなんかも完備。この一階に出現するモンスターは、初期状態の携帯ドラゴンでも倒せるザコばかり。まる一日狩り続ければ、300MDPは楽に稼げる。300もあれば、宿も飯もどうにかなる」


 アダムの話を聞いて、この場にいる者は、それぞれ、


(なるほど……そういうゲームか……)

(どうにかなるってことは……余裕ではないってこと……少なくとも、ガチャを回せる金は残らないだろうな……)

(この一階は、チュートリアルの続きみたいな感じかな……)

(あのアダムって女、めっちゃエロいな……)


本日、最後の無茶!

文字数的にも、話数的にも、すでに10話分、投稿しておりますが、

最後の最後に、もういっちょ投稿させていただきました!

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