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閑話その4 諏訪大社事件(その2)

信長のもとに甲州征伐で功のあった者が一堂に会した。


「今回の武田征伐ご苦労であった。短期間に制圧出来たのは褒めて遣わす。されど、武田信勝を取り逃がしたのは口惜しい・・・いや、失敗であった。今後も武田の旧領を預かるものは常に探し引っ捕えるように」

信長の悪い点は素直に褒めない点である。褒めた所に叱責が加わると気持ちが高揚どころか萎えてしまう。


領土配分は、徳川家に駿河、滝川一益に甲斐(穴山梅雪の所領除く)、北信濃を森長可、南信濃を木曽義昌、河尻秀隆などと分配された。家康は、信忠との事前打ち合わせで聞いた通りの結果であった為、安堵し異議を申し出ることもなかった。

しかし、甲斐が安定せず、進出が遅くなった上野の分配などは話に上がらず、一部期待していた者たちにとっては不満が残る形であった。


重い空気を振り払う様に森蘭丸が振る舞いの酒と食事を持ってきた。

「本日は甲斐と信濃、駿河より海と山の幸をご用意致しました。是非お楽しみ下さい」

「うむ。蘭丸も用意ご苦労であった。兄弟でゆっくりと過ごせよ」

森蘭丸は森長可が賜った川中島に向かうため席をあとにした。


その後は、明智光秀がもてなし役を引き継いだが、特に何も起きず平穏無事に評定は終わった。

「家康殿このあとはゆっくりと語ろうではないか、諏訪大社で待ってるぞ。信忠、光秀も参れ」

信長は上原城から諏訪大社に向かった。



家康は自身の部下となった穴山梅雪を呼んだ。

「今夜は信長様に呼ばれ諏訪大社で会合となった。周囲の警備頼んだぞ」

「はっ」

土地感のある穴山梅雪に警備を一任し、家康一行は諏訪大社に向かった。



一方、信忠は松姫と合流した。

「信忠様、宜しくお願い致します」

信忠は無事に父の許しを得て松姫と婚儀をあげると気持ちを新たにした。


家康と合流した信忠一行は諏訪大社に入った。松姫はすぐには一緒に入らず信忠が呼ぶまで別室で待機することになった。

そして松姫の側には日向も控えていた。

「まだ松姫様は信長様より信忠様との婚姻を認められていない身。警戒を怠ることなくそばに居させて頂きます」

「日向、ありがとう」

日向に守られているのは心強かった。



「半蔵も付いてきたのか」

「いかにも。それがしは家康様をお護りするのが仕事にございます。邪魔に思われ嫌われても家康様を護りきれればそれが正解となります」

「ありがたいが、半蔵も真面目なやつじゃ」

盟友でもあるが、信長が強くなる中、自分の立場も安泰ではないことを理解している家康は信頼の置ける半蔵がいることを有り難く思っていた。

そして家康一行も諏訪大社に入った。


後日加筆するかも知れませんがUPします。加筆した際は次話投稿時に前書きに記載します。

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