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むしろ正義

「まずは、服をくれないか?」


「服?なぜだ?」


「・・・・欲しいんだ」


「まぁ、ここには古着とかも回ってくるからな。ちょっと取ってこよう。」


武器庫のようなところにあるドワーフーーエルが奥に引っ込む。


「しかし、人間を攻めて領地を取るのは根本的な解決方ではないですよね」


「ん?確かにそうだが・・・。あのゴブリンたちを攻めるのはそれはそれで一苦労だと思うぞ?」


「ゴブリン王とオーク王をどうにか殺せればいいんですけどね。」


「・・・正直、殺したくはない」


「しかし、長期的にどうするのがベストであるか・・・お判りでしょう?」


「そうだなぁ。だが、俺はできるだけ干渉は避けたい。」


「なぜですか?このままでいいと?」


「いいとは思わない。でも、悪いとも思ってない。

あいつらにはあいつらの考え方がある。」


「・・・魔王の復活を望んでいるんですか?」


「魔王・・・か。魔将のリングというアイテムがあるんだが、魔王の魂と指輪を復活に値する肉体に装備させて活性化した魔力溜まりに置けば、復活すると言われている」


「過去に魔王がいた・・・ということですか?」


「ああ。第一魔界、第二魔界の空は曇っている。」


「そうですね。」


「だが、その上は人間界とさして変わらん。

普通の青空だ。」


「え?」


「第三魔界、第四魔界はさして人間界と変わない。」


「なぜ、第一魔界と第二魔界は暗雲が・・・・。」


「海見たか?」


「はい。」


「あれに触ったやつを見たことはあるか?」


「はい。上がってきませんでした・・」


「そうだな。あれに触ると死ぬ。魔物は魔力を分解されるんだ。」


「体を維持できなくなる」


「そう、その通りだ。・・・遠い昔の話らしいんだが、人間界と魔界がお互いに存在すら知らなかった時、ある男がこちらの存在を見つけたらしい。」



ギルルスは静かに語り始めた。



その男はカガクシャといったらしい。


その頃の人間界は汚れていた。


人は外の空気を吸うだけで死んでたらしい。


人々はどうにかこの大気を消したいと、あらゆる可能性を検証した。


でも、ダメだった。


しかし、カガクシャは魔界を見つけた。


人々は喜び、その世界につながる扉を作り、こちらに、死の空気を送り込んだ。


そして、人間界は綺麗になり、代わりに俺たち亜人は急に身体が保てなくなり、消えていった。


エルフやドワーフ達の必死の尽力によって死の空気は第一魔界と第二魔界の空と海より出ないようになった。


美しい自然は壊され、岩や、マグマしかなくなってしった第一魔界、第二魔界の亜人は怒り、あの扉を探した


そして、第一魔界、第二魔界の亜人達、そして、後の俺たち四魔将を連れて報復のため、人間界に乗り込んだのが魔王というわけだ。」



「悪い人ではない・・・むしろ、人間の方が悪いですよね。」



「ああ。そして、魔王は人間を殺しまくり、亜人の悲しみを、怒りを代弁してくれたのだ」


「こっち、完全に正義の味方ですね。」


「ああ。勿論だ。彼は王種だったが、ゲートを開く能力の多用と戦闘による過労で死に至った。


彼はこの能力を制御できなかった。


そして、俺たち四魔将に力を残して死んだ。


まぁ、開花したのはだいぶ後だったけどな。


王種になった俺たちは魔王の能力を一つづつ貰った。


ちなみに俺が貰ったのはこのゲートキーを使用する能力だ。


俺は魔王と違ってこれに特化してるからな。


リスクも殆どない。


だが、何の運命の悪戯なのか。

また人間がゲートを開いた。


三百年ほど前かなぁ。


マーリンとかいう奴だったな。


それで、俺たち四魔将が、他の魔物を率いて攻めに入ったんだよ。


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