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希望

ちょっと設定変えました。


『旦那様!! 申し訳ありません。転移が発動してしまったようです。すぐに転移を使って、こちらにお連れしますのでしばらくお待ちください』

「え??あ、はい」

おれは今、元いた場所に転移していた。

そう、図書館の奥の本棚の前に立っていたのだ。

『旦那様、転移の準備の準備が完了いたしました。転移の魔法陣を発動させます。』

青い光が本から迸る。

その本を掴むとおれは洞窟に戻っていた。

---------

「とまあ、こんな風にこの魔法陣はわずかな魔力でも、転移など、大量の魔力を使用する魔術を使うことができるということか」

「そのようですね」

「へえ。じゃあ、おれの少ない魔力量でも扱えるということか」

この世界の魔力は生まれつき決まっている。

おれの魔力は一般人よりもちょっと多いくらい。

まぁ、基本魔術数発で、不足しちゃうくらいだ。

「なんで、この本は魔力の消費を抑えられる?」

「そう・・・・ですね。もしかしたら、一枚一枚が媒体として使用できるのかもしれません。この本は、古龍の皮、妖精王の羽、世界樹で作った魔紙、世界樹の種、エリクサーによって作り出されたと聞いたことがあります」

「・・・・それじゃん」

生まれつき魔力は決まっているが、多くの貴族や要人は護身のためや、生活のために多くの魔力を必要とする場合がある。

そのため、もともと魔力を多く含む物体。

主に龍などの長い年月を生き、体に魔力を浸透させた生物の身体の各部位など。

それに、宝石に魔力を貯めるという方法もある。

そして、それらに魔法陣を書けば、自らの魔力を消費せずに魔術を使用できる。

だが、古龍の皮は莫大な魔力と共に魔法攻撃の威力を高め、妖精王の羽は、魔力の消費を抑え、世界樹から作られた魔紙は魔力を貯め、その種はあらゆるものを再生させ、エリクサーはその再生の速度を高め・・・・・


「この本って・・・さすが古龍が数千年かけただけはあるな。」

「はい。転生されることを予期したあの方は、材料となるものを集めるため、妖精王に、死ぬ時には自分に羽を譲るよう、そして世界樹が、枯れるまで待ち、エリクサーの精製には賢者の石を人間から盗み出したようで。」

「そりゃ、数千年かかるか。」

「はい。人間の方がどんなに魔力が少なくても、自分の記憶を保存できるよう、あらゆる事態に対処できるようにこの本を作られたのだと」

「なるほど」

「では、旦那様はこれからどうなさいますか?」

「え?」

「こちらで、数年間待てば、転生した炎龍がご主人様から出てくるはずですが」

「んーーー。そうだなぁ。おれさ、転移してきた異世界人なの。

できれば日本に帰りたいんだけど転移で戻れる?」

「それは無理ですね」

「え?」

「魔術はこの世界の基準で発動します。他の世界にまたがる魔術を使うには莫大な魔力を消費します。召喚ならこちらの世界で行うので、まぁ、可能なんですが・・・」

「そうか。魔力は増えないの?」

「レベルを上げれば増えますが・・・・・期待は持たない方がいいかと」

「そうか・・・・・。でも、あいつらに復讐・・・・とまではいかないけど、俺が受けた屈辱を晴らしたい。それには無能でなく、あいつらよりも強者なんだと見せるのが一番いいと思うんだ。協力してくれないか?」




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