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シルフの危機
「なんだ?久しぶりの再会じゃないか?ローザンヌ」
シルフの纏う雰囲気が殺伐としたものに変わる
「その名はとうに捨てている。殺すわよ?」
クルモアに雷の魔法がまとわれる。
「怖いねぇ。流石は姫、高貴な・・・」
「黙れ!」
ガッ
大地に揺れを起こすほどの跳躍。
真っ直ぐ、弾丸のような速さで飛んでいく。
「はぁ!」
クルモアが相手を襲う。
しかし、
キイィィン
「なんだ、それは?」
シルフの剣戟をギルルスの蠍のような尻尾がはじきかえす。
「随分と丈夫な尻尾になったわね」
シルフが後ろに飛び、クルモアに魔力を貯める。
「もう400年くらいだったからな。」
ギルルトも尻尾に魔力を貯める。
「はぁ!」
「ふん!」
これまで見た中では最速の速さで切りかかったシルフの一撃を迎え撃つ。
「相変わらずムカつく攻撃だな。」
「また、沈めてやるわ」
「それはどうかな」
ヒュッ
ボスッ
背後から蠍が飛びつき、シルフがゆっくりと倒れていった。