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現世【うつしよ】の鎮魂歌  作者: 奈良ひさぎ
Chapter8.Ketterasereiburg 編(混沌)

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#66 Konigknie

 洞窟の中にいた時は頼りにできるのが懐中電灯の光だけで見えなかったが、地上に出るとシェドは一人、男を背負っていた。



「あんた......あの時の」


 ウラナが顔をしかめた。


「ほう、覚えて、いましたか......そうです、お久しぶりですね、ケケケ」

「で、シェドにやられたと」

「いや、違う。......どっちかというと、勝手にやられてたというか」

「勝手に、とは失礼ですね。......ケケケ、自分の功績にしなかったのは褒められるでしょうが、グレッグ王子にやられたようなものだ、という方が正しい」

「グレッグ王子?」

「サミュエル王子の弟なんだと。何か変な能力持ってたけど」

「で、その王子は?」

「ぶっ倒して、今たぶん地下にいる」

「......ぶっ倒してから、そいつは置いてきて、こいつは拾ってきたのね」

「投降したからな。能力も使えねーらしいし」

「まあもし反逆しても、あたしがひねりつぶすけどね、キュウッと」

「......ケケケ」



「何その笑い?」



「いいえ、連合国軍は強大な戦力を得たものですねと、そう思ったまでです」

「ふうん。......本当にそれだけ?」




* * *




 シェドとエニセイは”東の国”に戻ることに決めた。エニセイもいるのはドレークを拘束・連行するためである。そしてウラナは洞窟の入口の前に残り、しばらく周りの様子を眺めていた。



「(こんなにのどかなところを戦場にするなんてね......)」



 電気柵で四方を囲まれ孤立していることも手伝ってか、さながら城塞都市・Konigkneeは別世界のようであった。少なくとも一方向に王宮の背中が見える以外は、緑さえ広がる、心を落ち着かせるような場所だ。



「(......まあ、あたしこそ今から、その景観を壊そうとしてるんだけど)」



 今後さらに奥にある2都市を制圧する際のことを考えて、電気柵と洞窟を破壊し、障壁をなくすことを考えていた。もちろん逆に攻め込まれやすくなるリスクも考えている。

 それだけ大規模に”ぶっ壊せ”ば、もはや景観も何もない。



「ただ気になるのは、地下深くに水道と電気があること、か......」



 シェドから聞いていた。水道や貯水槽、さらには電気ケーブルもあるらしい。



”心配ない、”東の国”の水道や電気は、国が分裂した時に”東の国”専用で作り直している。壊せば”西の国”のライフラインは止まるだろうが”

「......びっくりした、シャルロッテね」

 何の気なしにスイッチを入れていた。



”ただ、どれくらいの爆発かにもよる”

「とりあえず、ドカーン!とやるつもりだけど」

”全く規模が伝わらないんだが?中に人がいたら巻き込む、ということか?”

「あ、そっか、いるかもしれないのか。じゃあひとまず上の方から順番に。あたしに現世の人間を殺す趣味はないから」

”殺す趣味があってもらっても困る。我々も人を殺したくてこの仕事をやっているわけではないからな”

「確かに......さらっと言ってみたつもりだけど、案外当たり前ね」

”そう言えば体力は大丈夫なのか?確か爆発させるためには体力がいるとか......”

「ああ、それね。大丈夫。ある程度こっちに振れるような体力はとってあるから」

”......了解した。片がついたら戻ってきてくれ”



 通信を切った。





「......さあ、派手に行くわよ!!『(スクエア)』!!」


 洞窟の入口と、その下数メートルを指定して結界で囲いきる。



「......『(ルイン)』!!」


 ブンッ、とガーネットを振り回し、爆発に巻き込まれないよう飛んで後ろに下がる。



ドドドドドッッ............!!!!



 一瞬洞窟の入口や周りの土が粉々に砕け、大きく舞い上がる。そして重力に従って落ち、大きなクレーターを作った。



「......まあ、どうってことないわよね」

”クレーターを作ってしまった時点で『どうってこと』しかないがな”

「......分かってますー」

”お前最近、我に反抗的に......”

「『囲』!『破』!!」

”話を聞かんかい......!!”



 たった数秒、あるいはそれ以下の時間だけ言葉を発しているが、この間ウラナは自分の体力から、プログラム実行のために必要な分だけを妖刀・ガーネットにつぎ込み、能力を発動させるということをやってのけている。『全体から分ける』ことを自分の体力に適応しようと思えば、ウラナほどに元の体力値が高い必要がある。レイナから無尽蔵の体力、と言われただけはあるということだ。

 そして今回は、さらに高度なことをやってのけていた。まず洞窟とその周辺少しを、地下深く目一杯まで高さをのばし、結界を張る。それからその直方体を大まかに囲む形でもう1つ結界を張る。最後に外側の結界だけを崩し、爆発させる。洞窟の最深部を崩すことなく、かつ洞窟に入るという危険を冒さなくてもよいことになるのだ。



「......さすがにちょっと疲れるわね」

”無理をし過ぎるなよ。お前の体力の管理まで、我はできんからな”

「分かってるわよ、どーせまたお説教でしょ?『自分で管理ができんようなら、それは単に破壊衝動に駆られているだけだ』、とか何とか」

”もっとも、お前が自分の体力の管理をできていたとしても、破壊衝動に駆られているようにしか見えんがな”

「......さ、中をのぞいてみましょっか」



”今度は無視か!?”



 しかし予想外のことが起こった。

 内側の結界を破壊した途端、大量の水が流れだし、着地するために開けた穴に注ぎ込み、あっという間に大きな池を作ってしまった。



「......もしかしてあたし、ヤバいことした?」

”お前でもさすがにヤバいと思うか。まだ水位は上がっているし、このままでは溢れて洪水になる”

「分かった。じゃあ穴を広げて、相対的に水位を下げ......」

”正気か!?それでは次の都市攻略のためという目的が失われるではないか!!”

「じゃっ、じゃあどうすればいいのよ!」



 そうこうしている間にも水が溢れ、ウラナの足下もぬかるみだした。



”いったん全体を囲め!”

「分かった!『囲』!!」



 ぬかるんだ地面もまとめて大きく囲み、その直方体の結界の上に着地した。



「......相当大きな貯水槽なのね」

”ここから双方の国に水を届けていたということだからな。この結界の中に水が満たされてしまうことも考えた方がいい”

「あの......シェドが殴り倒したって言う、グレッグ王子は生きてるかしら。とっくに溺れ死んだりしてないかしらね」

”もし溺れ死んでいたら確実にお前の罪だな”

「見......見つからなきゃ、大丈夫じゃない?ほら、証拠がないし」

”連合国軍ににらまれなくとも、警察ににらまれるかもしれんぞ”

「も、もともと国外逃亡してるって思われてたって話じゃない!しかもこの地下にいるって知ってるのはあたしたちだけでしょ?なら最悪このまま発見されなくても......」

”......ほう”

「じょ......助言なし?」

”いや、そこまで言い張るならもう我関せず、というだけの話だ。好きにしろ”



 その時足下でザバッ!!と水の溢れるのとは違う音がした。男だ。少々青ざめた顔をしているようにも見える。



「あれじゃない、グレッグ王子ってのは?」



 真上に(ウラナ)が立っているのを見て、助けてくれ、と必死のポーズを男がした。



「......でもどうやって助けましょう」

”......助ける気あるか?このまま見殺しに、とか思っていそうで恐ろしい”

「とりあえず囲む!『囲』!」

 ウラナの立つ結界の中に、その人を囲む結界を形成した。

”......で、どうするんだ”



 ウラナは飛び上がり、”東の国”側に着地、そして何も唱えることなく大きな結界に向かってガーネットを振り回した。それは『破』による爆発ではなく、単なる結界の解除を意味する。つまりせっかくせき止めていた水が支えを失って一気に、



「『アァァァトモスフィアァァッッ』‼︎‼︎」





 流れようとする水を、酸素を噴出して無理やり流れを変える。



”そんな無茶なっ......‼︎‼︎”



 跳ね返った水をかぶってびしょ濡れになりながら、それでも大部分の水は強烈な酸素でウラナ側がせき止められ、代わりに西の国の方角へとなだれ込む。



「......これで電気柵を突っ切ってくれるかしら」

”......突然とんでもない無茶を......”

「でも『(アトモスフィア)』の方が体力消費は少ないでしょ?」

”それは確かにその通りなんだが......”

「ほら、見て」



 方向を操作された水はみるみるうちに都市の境界となっている電気柵に迫り、そして勢いよく破壊した。コンクリート片を飲み込み、その隙間から水が流れてゆく。



「これで、どうなるでしょうね」



 そう言うとウラナは飛び上がり、上からその流れ込む様子を見た。



「あれが確か、あたしたちがいた王宮よね?」



 ウラナの指差したそれは、一箇所が人の手で破壊されていた。そしてそこを除いては、新築と言えるほど新しかった。



”だろうな。ちょうど真ん中辺りにあって、国のトップを住まわせるにはふさわしい立地と言える”

「せっかくの新築も水害でおじゃんってわけね」

”水害というよりも人為的災害のような気しかしないがな”



 水はまだ地下から溢れ出しており、勢いが衰える様子はなかった。

 このように呑気なとも言える会話を交わしていたのだが、さらに近くで様子を見ようと飛ぼうとしたウラナが、ふと足を止めた。



”どうした”

「......あれ」



 ウラナが見ている先で、ちょうどさっきまでウラナが形成していたような大きな結界ができ、すぐに爆発した。今度は解除ではなく、ガーネットの『破』に相当するものだった。いや、相当どころではなく、そのものだった。

 爆発により囲まれた水は消し飛び、さらに爆発でできたがれきがそれ以上の水の進入を防いだ。まさにウラナが先ほどやったような、あるいはやりそうな手法そのままだった。



「......確認だけど」

”我は関与していない。お前がシャルロッテに渡した分刀も回収して統合済みだし、新たな分刀もない”

「そうよね。でも並の人間にはあんな技出来ないし、ってことは能力かしら」



”......おい”

「はい?」

”あの王子はどうした?”

「......あ」

”......もうさすがに知らんぞ”

「いやいや、あんなくらいで、死んだりとかは......」

”皆をお前の基準で考えるなよ”

「......すみません」





 結局噴き出す水に翻弄され続けていたグレッグ王子をすぐに発見し、彼を運んで”東の国”まで戻った。意識が戻っているため能力を使われる可能性があるということで、結界は解除しないままだ。

 戻るとシェドはウラナたちのいた部屋とは別の部屋にいると言われた。出迎えたのは怪しげな液体の入った試験管を持ったメイリアだった。



「......聞いちゃダメなやつかもしれないけど、一応その中身を聞いときましょうか」

「うん?別に大したことないわよん?うちの部下が作った薬の臨床試験をやっていただけ」

「いや、答えになってないから」

「実は話は本人から聞いたんだけど、よく分からないのよねん、人間の理解できる範囲を超えてて。いわく、武器の弾丸やら剣の威力を増強するとか」

「......は?」

「でしょう?こんな液体ちょろっとでそんなたいそうなことができるとは思えないのよねん」

「まああんたも中身はヨッボヨボのおばあちゃんのくせに、頭も体もそんなぴんぴんしてるから、どの口が、って感じではあるんだけど」

「ウラナと違ってちゃんと胸のハリが保てるよう頑張ったものねん」

「余計なことは言わんでよろしい」

「昔からコンプレックスだものねん」

「それがコンプレックスとは一切言ったためしがないんだけど?」

「......昔から口も立ってたわよねん」

「ひねり潰すわよ」



「まっ、まあまあ、落ち着いてくださいよお〜」



 別の女性が現れた。こちらもメイリアと同じく、軍服を着込んだ上から白衣を羽織っていて、(特に胸のあたりが)窮屈そうだった。その制服はもしや連合国軍軍医の制服なのではないか、と思うほど身なりがメイリアとそっくりだった。



「メイリアさん、臨床、していただけました?」

「今まさにやろうとしてたところよん。そしたらウラナが帰ってきて、いわれのない誹謗中傷を......」

「そんなに物理的に潰されたい?」

「ほら!ウラナはいつの間にそんな凶暴な子になったのん?」

「誹謗中傷してんのはあんたの方でしょうが」

「ひどーい、何とかしてよリリー」



「それより早く実験終わらせちゃってくださいね?」



「にっ......2対1⁉︎」





 まだ結界に閉じ込められていたグレッグ王子は残っていたリンツ中隊所属の小隊の監視下のもと小部屋に連れてゆかれ、ようやく結界を解かれた。とはいえ具体的に人殺しなど重罪を犯したわけではなく、勝手に監視カメラ経由で人の生活を覗いていたという倫理的な問題である。



 そのグレッグ王子を置いてウラナはメイリアたちについていった。入った部屋には、



「おー、ウラナ!」



 シェドがいた。特にケガはないのか包帯などは巻いておらず、ベッドに腰掛けてテレビを見ていた。地下に1人でいるという経験をしたばかりであるとはいえ、少々呑気だろうか。



「ちょっと実験に協力してほしいのだけれど、いいかしらん?」


 とメイリアがシェドに言い、試験管を少し振ってみせた。


「......え?そのなんか怪しい液体何?俺、注射はちょっと......」


 どの辺りを見て注射だと判断したのかはよく分からないが、シェドは立ち上がり、逃げ出そうとした。



「大丈夫ですよ〜、使うのはあなたの武器なんです。銃を用意できますか?」

「......え?銃?ま、まあそれなら、別に......」


 銃をすぐに生成し、メイリアに渡した。


「で?これを直接かければいいのん?」

「違いますよ〜、銃口に流し込んでください」

「いやちょっと待て!壊す気か!」

「壊れません、大丈夫です」

「あ、ちょっ......」



 シェドの引き止めもむなしく、液体が注ぎ込まれた。普通なら使えないばかりか暴発する恐れさえある、自殺行為だ。



「......おおー」

「おっ、成功ですね〜」


 悪魔の一族が持つ銃の側面には、残り弾数が赤い文字で表示される。その弾数は所持者の残り体力に依存するので、先ほどまでドレークを追い地下で戦っていたシェドの銃は大きく残り弾数が減っていた。それがみるみるうちに回復し、シェドの最大弾数(キャパシティ)に達した。どころかその限界を超え、どんどん赤い数字は増えていった。



「......こんなの開発して大丈夫なの?」


 ウラナの疑問ももっともだった。これさえあれば本人の体力など無視して、際限なく戦い続けられるようになってしまう。



「......ダメ、でしょうねん。やりすぎだわ」

「大丈夫ですよ〜、もうシェドさんに使える分はなくなっちゃいました。1人1つ、作るのが精一杯です」


 普段お世話になっている銃たちのごはんだと思って作ったんですけどね〜、と彼女は少し寂しそうにつぶやいた。



「......あんたはどうなの?」


 ウラナも1滴とってガーネットにかけていた。


”......ああ、そういうことか。あれだ、人間のドーピングに対する関係と同じだ。我の意思とは反する形で、力が増強される。普段はお前が体力を流し込むだろう?そうではなくて、それに似たような力が最初から我の中で増殖するような感覚だ”

「......ずいぶん気持ち悪い言い方するわね」

”要は手放しで褒められるものではないということだ。人の体力を使う方法があるなら、その方がずっと望ましい”

「いざという時の必殺技ってわけね」

”そういうことだ。戦争がむやみに長引くのは、誰にとっても望ましくない”



 すでに使ってしまったシェドを除く者に1つずつ、その液体の入った小さな試験管が渡された。





* * *





 彼女ーーーリリーと呼ばれたメイリアの部下は自室に戻り、一行はシャルロッテの部屋に行った。次の都市攻略のための情報を得るためだ。



「まずはじめに、次の都市と言うがKonigknieの攻略は完了したと、判断したのか?」

「んー、確かに制圧の瞬間を目の当たりにしたわけじゃないけど、洞窟壊して水浸しにしちゃったから......」

「水浸し?」

「洞窟経由か、森通ってくるしか道はないんでしょ?洞窟から来れることはもうないでしょうし」

「......なるほど。再建不能な程度に破壊した、と。森の抜け道の方はトゥールーズ小隊に加え、他国から増援を呼んでいる。となれば、次の都市のことを考えてもよいか」

「ああそう、水をあっちの方に流し込んだら、ちょうどあたしと同じような威力でその勢いを打ち消されたんだけど。何か心当たりはある?」

「......出たか」「そのようねん」

「何が?」



「......”西の国”行政府首相にして、近衛軍司令長のお出ましよん」







「”西の国”の真ん中に位置する都市は、その名をLerbdesrinden(レルプデスリンデン)という。新王宮が作られたことからも分かる通り、”西の国”側はあそこを首都とし、また行政府を置いている。もちろん”西の国”で今実権を握っているのはグラーツだが、対外的にはNo.4である近衛軍司令長を首相というトップに据えている。......もっとも、私が抜けた今となってはNo.3に格上げになっているだろうが。あの都市は首都であると同時に、近衛軍の根城だ。いつどこから近衛軍の兵士が飛び出してくるか、分かったものではない。おそらく最奥部の都市と同じくらいの兵力は割いているだろうからな」

「で?そのアジトのボスは誰なの?」

「自身も柔軟に相手に対応する能力を持つ猛者だ。......近衛軍司令長、名前をアーリア・ストラスブールという」



「......ストラスブール?」



「その通り、私の孫娘よん」

「孫......なんかそう聞くと、やっぱりあんたがバリバリのおばあちゃんなのを感じるわね」

「また誹謗中傷?」

「違うわよ、あんたがおばあちゃんなのは事実でしょうが」

「年齢はともかく、体もまだだいたい20代よん?」

「そりゃあたしたち以外が見れば、ね。通信端末使えなくて紙媒体に執拗にこだわるあたり珍しがられると思うけど」

「使いづらいんだから仕方ないでしょ?カメラの機能も多すぎて全然使いこなせないのよん」



「......そんな話は後でゆっくりしてくれ。今はそのアーリアの情報を伝えているんだ」

「そうね。続けて」

「......アーリア・ストラスブールの主たる問題点は、その能力だ。”模倣に見る真理”(ストロンガー・イミテーション)と言ったか、能力をコピーするんだ」

「ウラナはそんな能力、聞いたことあるのん?」

「死神がみんな能力に詳しいわけじゃないわ。中には能力学専攻の死神もいるらしいけど、少なくともあたしやレイナは違う。......そう、ついにコピーまで出ちゃうのね。どうりであれだけの水を消し飛ばせた」

「名前と主たる特性しか私は分からないが、ウラナの見たことからすれば、今はウラナのその刀をコピーしている。......となれば、それにまともに立ち向かえるのはウラナのみだと考えるが、どうだ」

「そうね、シャルロッテ、あんたに分刀を渡した時、機能の理解はできた?」

「いや、ただ指示に従うので精一杯だった」

「でしょうね。長年付き合っていかないと分からないことも多いから。特にあたしが落ち着いて行動できてるのがガーネットのおかげだったりするし」

”急に褒めるな、当然のことだ”

「またまたそんなこと言って」

「というわけで、シェド、エニセイ両君には休んでいただく。私がグルノーブル小隊、ボルドー小隊、サンテティエンヌ小隊を率いて辺境部の防衛と攻撃にあたる」

「了解、決行は?」



「1週間後だ。先ほど挙げた3小隊が現着し、準備を整えるのに若干の余裕を持たせるとそうなる。ただしそれ以前にあちら側が侵攻してくれば、即出動する」

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