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タナトスの憎悪

君は愚かしいにも程があるよねぇ……。


君が行ったものは、端から見れば道理に叶っているかもしれない。


でも、君が吐いたその言葉は、あまりにも義に過ぎていたんだよ。


刃のような暴言を正論でコーティングしたような言葉は、他者への糾弾による自己満足しかもたらさないのさ。


そんなもの、現在では分からなくても、未来に置いて誰もが望まない結果を、引き起こしかねない要因に容易く成ることを、君は理解しえないのかい?


まぁ、だからこそボクがここにいる訳だけど、君は分からないだろうねぇ……。


君の吐いた暴言は、精神を病ませる猛毒さ。

病んで狂い、安定を喪失させ、最後には死を選ばせるものさ。


さらに君は、そのことを無自覚に行っている。

無自覚こそ、重罪を招くものなのにねぇ……。


それでもなお、自分は悪くないと言い張るつもりかい?


だとしたら君は、自分の成した罪から逃亡するようだねぇ……。


はっきり言っておこうか?


君の吐いた暴言を受けた者はねぇ……。

自殺することを選んだんだよ。

どのような理由があれ、命を断つというのは重罪さ。


だけど、自分の成した罪から逃亡する君はもっと重罪だよ。


無自覚に相手に自殺させることをさせたんだからねぇ……。


そして、君のような人間がボクは大嫌いなんだよ。


自分の犯した罪を認めず、あまつさえ無関係だと言い張り、罪からの逃亡を図る人間なんて、世界にとっての癌に等しいのさ。


そういえば、ボクの名前を言っていなかったねぇ……。

ボクの名前はタナトス。


重罪人である君を地獄に送る者さ。


逃げるのかい? なら逃げてごらんよ。


君が世界の果てまで逃げようとも、ボクにとって距離なんてものは関係無いんだからねぇ……。


まだやりたいことがあるのかい?

だから見逃せって?


そんなもの、ボクが認めるわけないよねぇ……。


世界にとっての癌である君を見過ごすなんてことはさ、君みたいな人間の暴言によって苦しんでいる者を増やすということに繋がってしまうんだよ。


君がいくら否定しようと、意味を成さないのさ。


おや? ごめん、間違えたよ。

意味を成さないんじゃなくて、自分の首を締めにいくのが正しいようだねぇ……。


さぁ、鬼ごっこもお喋りもここまでだ。


地獄で苦痛と共に、君が成し続けた罪を永劫に悔やんでいるといいよ。


それじゃあね、バイバイ。

一部嘘を暴いて真実を云うなら、作中で暴言を受けた者と自殺することを選んだ者のモデルは私です。


作中そのままだとしたら、私はすでに故人となっているので。


お読みいただきありがとうございました。

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