第一章三幕目「鬼娘は少年を手玉に取りたい」
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こちらはノクターンノベルズに掲載の成人向け小説「ニンカツ! 新米忍者はモンスター娘と妊活したい!」の全年齢版となります。
主人公の石太くんやヒロインたちの『とってもエッチなニンカツの様子』をお楽しみ頂く場合は、ノクターンノベルズ版をご覧頂けますと幸いです。
それではどうかお楽しみ下さいませ。
ニンカツ、すなわちイチャイチャ子作りするとなれば、落ち着ける場所が欲しい。
石太を脇に抱えたまま桜雅は易々と高層ビルの壁を蹴り、かぎ爪を立てて振り子のように跳躍した。
壁面の凹凸を巧みに捉え、高所から二人分の落下速度を殺して目指す先は、タワーマンションが建ち並ぶ運河沿い。
水面に接する岸壁の、薄明かりに映える白壁の瀟洒なペントハウスが桜雅の目的地だった。
純白で陸屋根、シャープな直線と開放的な大窓で構成された四角い二階建ての家屋は、遙か西欧は地中海ミコノス島の港町の趣きで一際目立ち、傍らにヨットの帆柱が揺れている。
「そうりゃさっ!」
吹きすさぶ夜風に馬手の袖を閃かせ、ペントハウスの大窓を大鉄球で叩き割り、中へ躍り込む。
強風に煽られた広い室内は暗く、人の気配はない。
「わぷっ」
「ははっ、腋で暴れんなって。くすぐってぇぞ」
バサバサとはためくカーテンに顔を嬲られた石太を、ちらと見て笑う。
相好を崩すと、やはり人好きのする笑顔だった。
桜雅は品のいい調度が横風に揺れるリビングを、悠然と歩く。
天井の隅に防犯カメラ、粉砕された窓には警報器。未熟な石太でも、それらが稼働しているのは一目で見て取れた。
だが桜雅は勝手知ったる様子で階段を上がりドアを開け、主人の寝室であるマスタールームに入る。
そして、ひょいっと彼を投げた。
「わぁっ!」
ぼすっと柔らかく受け止めたのは、キングサイズのベッドだ。
上質のスプリングが軋みもせず、心地よい寝心地を与えてくれる。
自動点灯の間接照明と、大きな天窓から差し込む月明かりが、二人を淡く照らしだした。
桜雅がドアを閉めると、隣室の喧噪も遮られる。
「……すごい部屋、ですね」
「ああ、悪くない。酒の趣味もな」
年代物のチーク材のキャビネットのガラス戸を開け、幾つも置かれたクリスタルガラスのデカンタを一つ手に取り、桜雅は七分ほど湛えられた琥珀色の酒をあおった。
シェリー樽の甘みとカカオのようなコクを楽しみながら、四十度のウイスキーを豪快に飲み干す。
顎を上げて太い喉が上下させる桜雅の様が、ひどく艶めかしい。
「甘ったるいが、まぁまぁだ。呑むか?」
「け、けっこうです!」
修行中、酒の耐性も調べられたが、すぐに酔い潰れてしまった石太だ。
一口含んでひっくり返り、翌朝ひどい二日酔いに苦しんだ。
以来、甘酒以外のアルコール摂取は避けている。
「ここは桜雅さんの家ですか?」
鬼らしい野武士めいた装いに、意外な感じがして尋ねると。
桜雅はもう一息ウィスキーをあおり、いやいやと頭を振った。
「んなわけねぇ。元は海沿いのテラスを売りにした会員制レストランらしいが、成金野郎が買って別荘にしたんだと」
ぷはと一息ついて、舌に残る香ばしい苦味と甘味を味わいながら。
「コレがムカつくキザ野郎だったんで、護衛忍務のついでに警備装置を弄って拝借できるようにしてな。なんでまあ隠れ家っつーか、仮の宿だ。他の怪忍も知らねえハズだぜ。くくくっ」
桜雅がパチパチと額の鉢金に雷気を弾けさせると、エアコンも動き出した。
わざとらしく大金棒と大鉄球を床に放り出し、鈍い音を立てて床にめり込ませる。
なるほど大人げない嫌がらせだ。
愉快そうに口の端を上げ、再び瓶をあおる桜雅。
デカンタの琥珀は、もう残っていない。鬼らしい呑みっぷり。
新たな瓶を棚から取り出すと水のように喉奥へ流し込みながら、桜雅がベッドへと歩み寄ってきた。
ほんのりと肌に赤みが差しているのに、酔いの色は見えない。
かなりの酒豪だ。
酒に呑まれる石太は、そんな豪快さにも憧憬を向ける。
「さぁて。おっぱじめるとするか」
――ガシャン。
再び音を立てて床に落とされたのは、桜雅の上半身を護る胸当て、そして腰の後ろに巻かれた唐草模様の打飼袋だ。
時代錯誤な鎧に見えて、内側はアラミド繊維と緩衝材で保護された合金製。
右の大袖は一枚一枚が積層装甲化されている。
その下は汗を吸って蒸れたサラシが、鬼の双乳を締め付けて封印していた。
しかし幾重にも布地を重ねて動きを封じても、その大質量は押し留められない。
「かかっ! 隠れてても目が釘付けになってんぞ、スケベ野郎め!」
「ご、ごめんなさいっ」
慌てて土下座し頭を下げた前髪越しの視界に、今度は腰の草摺が脱ぎ落とされた。
平たく言えば装甲スカートである。
思わずぎょっと顔を上げた石太の視点は低く、視界に飛び込んできたのは赤褐色の股ぐらに際どく食い込む、真っ白な帯をねじり巻いた下着だ。
上向きに逞しく切れ上がり丸みも帯びた逆桃尻の、こんもりと盛りあがる鼠径部を包む布地の白さに。
「ぱ、パンツぁー?」
「ぷははっ! ふんどし見て悲鳴をあげるかよ!」
噴飯やるかたなしと腹を叩いた桜雅を見上げて、石太はうぁと圧倒された。
分厚くバッキバキに割れた腹筋の上、サラシにきつく戒められてなお、突き出した下乳が天を圧してそびえ立つ。
優に百は超えるであろう、Hカップの大質量。
発達した胸筋に支えられ、上向いた球形の爆乳の向こうから、桜雅がふんと満足げに鼻を鳴らした。
「ふむ……悪い気はしねえな。なかなかいじり甲斐がありそうだ」
舐めるように彼を見る鬼の瞳に、酒精の昂揚が混じるのを石太は直感で感じた。
先ほどの追撃で、ほどよく運動したばかりの筋肉が、照れ以外の火照りを肌に帯びている。
「目が離せねえか、オレの躯からよ。くくっ、何せオレは鬼の怪忍で、鍛えに鍛えたビルド忍者だからな。テメェが見惚れるのも無理ねぇぜ!」
豪語に相応しく桜雅の肉づきはメリハリが強調され、立体的な造形美に満ちる。
美しく魅せる筋肉でありながら、野趣に満ちた躍動感と洗練された機能美を併せ持ち、そして極めて性的な身体だ。
ツンと鼻を突く桜雅の汗の臭いが脳裏を痺れさせ、激しい鼓動に勢いづいた血流が一点に集中する。
桜雅の隻眼がわずかに瞳孔を絞り、視線を動かした。
(ああ、見られてる。桜雅さんが見てる……っ!)
ぞくりと駆け抜ける、背徳感の甘い痺れ。彼女が見てるのは、少年の股間に息づく男の子のシンボル。
告白した時の興奮がまだ熾火のようにくすぶり、疼いているモノが下帯から芽吹こうと盛りあがる。
浅ましく欲情したのを見すかされた気がして、石太は咄嗟に両手で覆い隠したが、その初々しい仕草がかえって美鬼の獣欲をくすぐる。
いつの間にか押し黙った桜雅が、ぼそりと言った。
「なあ、喉が渇いてねぇか?」
「い、いえ、僕はお酒は――」
断ろうとする石太に、腰を折った桜雅の顔がぐっと近づいてきて。
薄く開いた唇の瑞々しさに目を奪われたまま、口づけされる。
「んんっ! んふっ、んぷぅうううう……っ!?」
ぬるりと熱い液体が、口中に注がれていた。
乾いた砂に染みこむように、喉を潤す桜雅の唾。
とろみをつけた白湯のように染み渡る鬼の体液を、石太は喉を鳴らして飲まされる。
「んくっ、んうっ、んふ、ふぷぅ、くふぁ……っ」
ほつれ落ちた朱髪をかき上げながら、桜雅は少年の薄い唇が戦慄|くの楽しんだ。
少年の細い顎を片手で上向かせ、桜雅のもう片手は反り返る背を支えてやる。
「んはっ、はぁ、はぁ、お、桜雅さん、これってキス……」
「こんなもんじゃねえ。今からイヤって言うほどキスしてやる。もっとディープなヤツをいくぜ」
「あ、あ、ああっ! はぁぷっ、ちゅぷっ、んんんん~~~っ!」
己の水分を口移しで与えつつ、するりと唇を割って滑り込む鬼の舌先。
「ぬふぅっ、んんっ、んぢゅるるっ、ぬちゅっ、ぬりゅりゅりゅっ、ぷちゅ、んは、ぷふぅっ!」
桜雅は憑かれたように石太の口内を舐め回し、滑る粘膜の心地よさを味わった。
華奢な少年の移し身のように、キスの快感に震える舌を無理やりねじ伏せ、ざらついた柔肉を絡め合い己も鼻息を荒くする。
「んふーっ、ふーっ、んむぅうううーっ!」
びくり、びくりと跳ねる石太の肩、腰、足。
突然、襲われた口吸いの法悦に思考が追いつかず、なすがままの肢体を、忍装束の上から鬼の手がいやらしく撫で回した。
「んんんんんっ! んふぅうううっ! んぅっ、んぅっ、んんぅ~~~っ!」
煩悶する石太の嬌声の肌で伝え聞きながら、万事心得た所作で石太を脱がせる。
甲賀の忍装束は古来の意匠を伝承しつつ、最新の技術でアップデートされた戦闘服だ。
鎖帷子は目が細かく、肌を傷つけぬようコーティングされた軽金属製。
生地も吸湿性と遮熱性を高めた防弾防刃性能の高いアラミド繊維だが、桜雅は慣れた手つきで紐の結びを解き、留め具を外した。
節くれ立って太くゴツゴツした指の動きさえ愛撫となり、石太の性感を煽る。
鋭利な鉤爪で滑らかな肌を傷つけぬよう衣を解き、裸にしていった。
「んっ、ぷっ、ぷぷぅっ、んんんんっ、んぅ~~~っ!」
「ふふっ、ずいぶん感じやすいな、お前。生娘を抱いてるみてぇだ。まだ序の口なのに、保つのかよ? くっくくくっ」
「んぁっ、ああっ、あああ~っ! 桜雅さんっ、ぼ、ぼくはっ、んっぷう~っ!?」
露わになった石太の肌は、滑らかな乳白色。華奢な印象より実際は鍛えられ、少年アスリートを思わせる健やかな裸身。
桜雅は他愛もなく露出させた腋の窪みに指の腹を押し当て、そっと撫でさすりながら重ね合わせた唇の内、舌で舌を組み伏せ舐め回す。
「んぷぁ……案外、着痩せするタイプか。いいぜいいぜ。ますますオレ好みだ」
粘膜同士が密着し、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて攪拌する濃厚な接吻。
口の端から垂れ落ちるほど大量の唾液を、石太の喉に流し込んだ。
桜雅の舌が大蛇の如くとぐろを巻き、石太の無垢な口腔をねぶり尽くして。
「んちゅっ、ちゅぷっ、ぬちゅあ……あ、あふ、あふぁ、あああ、ああああ~~っ」
初めてのキスに目を見開き、そして己の中を這い回る柔肉の甘美な陵辱に、ついには肩を震わせ喜悦の吐息を漏らす石太。
帳の奥のまなじりがとろんと垂れ下がり、クセ毛が揺れる。
ついにはうっとりと瞳が閉じたのを見て、桜雅の下腹がゾクゾクと脈動した。
「いいニオイさせやがって。間違いねぇ、まだ女と混じったことのねぇ匂いだ。たまんねえ」
すんすんと獣じみて鼻を鳴らし、立ち昇る体臭の源を探る隻眼。
欲情のあまり放電がパチパチと弾ける額の鉢金を、危ないと思って外すと、桜雅の上気したおでこが露わになった。
喘ぐ喉から白い胸、小さく尖った突起から垂れ落ちた泡唾が濡らす袴を押し降ろして、こちらも白の下帯を露わにする。
流石に下着は今風のデザインで、ぴっちりとしたブリーフを突き上げる盛り上がりに、桜雅は石太の頬を舐め上げた。
「剥けてねえのに元気なモンだな。カタくなってトロトロじゃねぇか。いつもこうなのか?」
「わ、分かりませんっ! こんなになったの、今朝が初めて、だから!」
「ああ? 今朝初めてだと?」
「はいっ、エッチなこと興味あったけどあんまり教えて貰えなくて、ソコもムズムズするくらいで、触るの怖くてっ!」
まさか己の秘め事を聞き質されるとは、思っていなかったのだろう。
だが未熟な少年は急変した体の怖れを抑えきれず、赤裸々に吐露していく。
辱められて興奮する性質があるのだと、桜雅は目敏く見抜いた。
「んはっ! いいぜ、いいぜぇ!」
羞恥に奮い立つのを見て、ギザ歯を覗かせ、獰猛な笑みを浮かべる桜雅。
「コレはコレは……恥ずかしがりのクセに、まぁまぁ元気だな。オレのココならたっぷり楽しめる」
石太の顔を己の下腹まで降ろし、少年の耳朶をあてがった。
――みしっ、みしっ、みちち…っ!
内臓を引き絞る筋繊維の重厚な軋みが、石太の敏感な耳に伝わる。
「うわぁ……っ」
「テメェのをガッツリ締め上げて、心ゆくまでしゃぶらせてもらうってな。へへっ、早く味わいてぇぜ」
「あ、あううう……っ!」
石太の狼狽と期待を見て、桜雅の大事な場所が、ぷくりと膨らみ始めた。
キツく絞めたふんどしも、熱を帯びてきた股間に喰い込んでくる。
「いいぜいいぜ、たっぷり楽しませてやるよ! お前好みの鬼らしい抱き方でな!」
「うわぁああああああ!?」
言うや否や石太の両足首を掴み、床に仁王立ちで抱え上げて開脚させる。
桜雅の眼前に股間を広げ、天上まで持ち上げられたアクロバットな体勢だ。
石太は両脚を閉じることも出来ず、下着一枚の無様な一八〇度開脚で桜雅を見下ろす形になる。
そう、下着を噛み千切り、うはと歓声を上げる桜雅の下卑な顔を。
「つるっつるじゃねぇか。毛も生えてねえお子さまのクセに、くノ一を孕ませてぇって? こぉのマセガキが」
「ああああ、そんなトコ、舐めるなんてっ、あ、いやっ、だめですっ! ああっ、すっ、すわれてっ、るうぅっ!」
ぎゅっと目を閉じて唇を感じていないと、身体が弾けそうだ。
「優しくされたいか? 乱暴な方がいいか?」
両脚の付け根に顔を埋めつつ、牙を剥いて睨め上げる桜雅の顔はひどく嗜虐的で。
喰われる、と感じた。
鬼。人を喰らうモノ。
圧倒的な膂力で彼を捕らえ、微塵も揺るがない巨体が。
少年のオスの性根を、嬲るように試してる。
凶悪な牙が並ぶ顎が彼の骨肉を噛み砕き、腑を食いちぎる様を夢想して。
無残な死の恐怖にかえって獲物を興奮させたのは、桜雅という鬼の有り様の美しさ。
彼女に魅入られた石太に逃れる術はない。骨肉の欠片の一片まで、噛み砕かれるまでは。
――びくくっ! びくっ!
「くかか。カラダは正直だけどよ、言わなきゃ分からねぇぜ? どっちでガチガチにしやがった?」
桜雅の荒ぶる鬼性が見たくて、その暴威を肌身に刻まれたい自分を恥じ両手で顔を覆いながら、石太は答える。
「ぼ、僕、怖いけど……メチャクチャにされたいっ! こんなのおかしいのに、体が熱くて逆らえないよぉっ!」
ときめきと恐怖に鼓動が高まりすぎて、全身が熱く火照っている。
こんなにも何かを欲したのは、初めてだった。
親を知らず一人が寂しいと泣いた新月の夜も、無力を知り力が欲しいと慟哭した夕焼けの元でも。
「僕……僕は、桜雅さんが、好き、です」
まさしく偽りなき、一目惚れだ。
己が命を捧げても桜雅と結ばれたい石太の、被虐と恋慕が渾然となった狂気じみた劣情に。
桜雅の隻眼が据わり、瞳が灼光を湛えた。
「ここまでオレを欲しがったヤツぁ、初めてだ」
興奮が喉を焼いたのか、桜雅の声が熱気を帯び、鈍く掠れる。
双乳の巨峰をきつく戒めるサラシ。硬い布地をみしりと押し上げる乳房の発情した輪郭を、いやが応にも自覚させられて。
古木を束ねた様な大腿の狭間から伝う、一筋の露。
深々と陰影を刻む腹直筋が、小作りの予兆に脈動する腹の疼きに合わせ、臍飾りをはしたなく上下させる。
「いいぜ。オレをくれてやる。その代わり、お前を喰うからな」
「は、はいっ!」
恋慕は通じたか? あるいは狂奔か?
瞳を血の色に染めた鬼の顎が、獲物の肢体にかぶりついた。
「んっ、あっ、あ~~~~~~~っ!」
感じやすい少年忍者の初物食い。
この初々しい体を自由にするのかと思った瞬間、全身が総毛立ち、淫らな鬼の血がざわめいた。
サラシに食い込むHカップの突端が、いっそうジンジンとしこり立つ。
「へへへっ、慌てんなよぉ……まずは上の口を味あわせてやる。おクチでされんのも初めてだよな?」
「ふぇ、ふぇあ……?」
「ああ、たまんねぇ! やってやるから腰を抜かすなよぉっ!」
脱皮の衝撃に打ちのめされた石太の答えを待ちきれず、桜雅は先端から一気に飲み込んだ。
「ふぇえええああああああっっ!?」
振りたくられる桜雅の赤い蓬髪を両手で押しのけようとしても敵わず、鷲づかみにして身悶える石太。
肉づき薄く小ぶりな尻を震わせ、小刻みに痙攣する石太の両脚だが、桜雅の豪腕は微動だにせず、長大なストロークで頭を前後運動させる。
「ぢゅぽっぢゅぽっぢゅぽっ! ぞぶぶぶぶぅっ、んぶぉっ、ごぶっ、ぐぶふっ、んぼぉおおおっ!」
キツくすぼめられた唇からこぼれる大量の涎が、石太の股ぐらをベトベトに濡らし、鬼女の暴れ乳に滴り落ちた。
「あふっ! んぁああああっ! くるっ、くるっ、くるぅっ! なんかくるぅうううっ!!」
いかに未熟とは言え、先ほどの告白通りなら、遅すぎる大人の階段。
ナニも知らない石太が、快感にむせび泣いて仰け反る様に、夢中でむしゃぶりつく桜雅の頬を凹ませたひょっとこ顔を、天窓の月明かりが照らし出して。
「んぶぶぶぶっ、んむぅうううううう~~~っっ! ん~っ! ん~っ! んんん~~~~っ!!」
口腔内でびくんびくんと、しゃくり上げる硬いモノに、まるで無理やり咥えさせられているような錯覚を覚え――桜雅はたまらなく興奮する!
「あっ、あっ、あああああああああ~~~~~~~~~~~~っ!?」
激痛めいた快感が根元で炸裂し、堰を切られた熱い奔流が迸る!
飲み干す間もなく逆流し、頬えくぼを押し膨らませ、桜雅は息をつまらせた。
火酒のごとく喉を焼かれ、牝鬼の本能が貪欲に欲して、鼻息荒く半眼になって嚥下する。
「ぐふぅっ、ほぶぉっ、ごくっ、ごくりゅっ、ぢゅぱっ、ぢゅるるっ、んっ、ぶっ、ぶふぅ~~っ!」
喉にからむのを強引に呑み下し、胃からこみ上げる猛烈なオスの臭いに肺腑が焼かれ、桜雅の全身から発情の熱汗が噴き出す。
動悸が高鳴る胸を覆ったサラシが湿り気を増し、乳脂を締めあげる褐色爆乳。
「ひっ、うっあぁあぁあぁぁ……っっ!」
断末魔じみてか細い悲鳴を上げ、快感にのたうつ少年の痙攣を、桜雅は口いっぱいに受け止めた。
今や彼女の豊満な尻は物欲しげに揺れ、ねじれた褌が食い込んで、甘い喜悦を感じている。
「っぷはぁっ! ふぅっ、ふうっ、んっ、げぷぅっ!」
青臭いゲップを下品に吐きながら、ひとまず顔を上げる桜雅。
「すげぇ……まだまだ元気いっぱいかよ。くくくっ、たまんねぇなあ、オイ」
意外にも勢いを失わないモノに感嘆の声を上げ、ぐったりと青色吐息で脱力する石太とのギャップに萌えながら。
赤く焼きの入った業物に頬ずりし、その刀身に唇をよせて柔く噛んだ。
「ふぁあああああぁぁぁ……」
夜空を見上げたまま法悦に融けた声をあげ、石太が力の抜けた指で桜雅の赤髪をかきむしる。
優しくなでられている感触に目を細めつつも、血管の脈打ちを頬に感じて、下腹の奥の熾火が辛抱たまらず火勢をあげた。
舌を伸ばし、少年の引き締まった太腿をべろりと舐めあげる。
「んひんっ!」
ぎゅっと髪を引っ張られる痛がゆさ。
角があるべき滑らかな額が、心地よく疼いた。
(ヤベぇな。いつもよりガッついちまう。コイツを嬲って骨抜きにしなきゃなんねぇのによぉ)
狩る側は自分だ。
誰であろうと抱かれるより抱いて、身も心も奪い尽くす。
そんなプライドが桜雅にはある。
弱者を蹂躙してこその鬼。石太は無力な獲物だ。
正気を奪うほど精魂を搾り尽くして、その恋心を欠片も残さず噛み砕く積もりだった。
あられもない姿で側に侍り、はしたなく情けを乞う愛玩物にしたい。
その為には身も心も蕩かし、屈服させる必要がある。
これまで獲物を食い捨ててきた桜雅が、初めて相手に抱いた執着だが、その自覚はない。
「んぅ……っ! だめ、きたないですっ、そこはぁ……っ、くふっ、んんんっ!」
石太の絹肌を伝い落ちる透明な汗が、小ぶりの白桃めいた双臀から滴り落ちる。
震える薄い胸の頂きが、淡い桜色に色づいていた。
(随分と開発されてねぇか、コイツのカラダ?)
半口を開けて息を整えるのがやっとの石太は、あまりに無垢で無知で純潔。
だがその柔肌は、迂闊に触れればびくんと跳ね、昇り詰めるほど敏感だ。
どうにもチグハグな印象を受けるが、詮索するには桜雅も興奮しすぎていた。
汗まみれでキラキラと輝く石太の肢体から片手を放し、口元を拭う。
足だけで「トの字」に逆さで吊り下げられた石太は息も絶え絶えで放心し、なすがままだ。
「オレだけご奉仕ってのも、割が合わねえな。テメェにも愛でてもらわねえと不公平ってもんだぜ。そうだろ?」
「……はっ、はい……でも何をすれば……はぷぁっ!?」
桜雅は両手で、石太の腰を抱え直す。
顔に押し付けられた鼠径部に立ちこめた鬼百合の濃密の匂いに、思わず咽せる石太。
「んぷっ、んんんっ、んはぁっ! あふっ、んぷぷぷっ、ぷへぇ……」
木綿に染みこんだ汗とヌメリで、顔を洗う洗顔プレイ。
湿潤な布地越しに石太の目鼻の凹凸を感じ、潤滑音が鳴り響く。
少年の顔を汚す手慰みに興じる赤鬼が、背筋をゾクゾクと振るわせた。
鬼と少年の体格差、無防備に広げられた石太の尻に、桜雅が乳を乗せる。
少年が羞恥に身をよじれば桜雅の下乳がこねくり回され、過敏な下腹部が逞しい腹筋にゴリゴリと擦られる。
「ぷふっ、ぷぇあっ、あああ……こんな、こんなにトロトロぉ……」
「へへへっ、可愛すぎるだろ、テメェ。甲賀はそんなにストイックなのかよ?」
「んぁああ……ち、違いますぅ、僕だけ……未熟だからぁ」
桜雅の匂いに溺れそうになりながら、力なく反論する石太。
濡れ透けの生地の中にぷくりと浮き上がる突起に気づいて、石太は生唾をごくりと呑み込む。
「膨らんでる……」
「テメェのもな。ったくバッキバキじゃねえか」
「ひゃうううっ! こすれるぅっ! ごりごりってこすれてっ! きもちよくなっちゃううんん~~~っ!」
天地逆さまで少年の細い腰を腹筋に押しつけて、強烈な摩擦刺激を石太に味あわせながら。
「なあ。そろそろくれねえか?」
「ふぁあああっ?」
「女の股ぐらに顔を埋めて、据え膳してるんだぜ。テメェとオレでニンカツしてんだ、だから」
ふと言いよどむ桜雅。
言い慣れた台詞なのに、気恥ずかしくて頬が熱くなる。
「テメェもオレを……悦ばせてみろよぉ」
第一章の三幕目をお読み頂き、ありがとうございます。
井村満月と申します。
桜雅さんと石太くんが仲良しするシーンです。きゃー!
桜雅さん、大人毛ない。いえ生えてますけど。ボサボサですけど。
石太君に口説かれた意趣返しに、マウントも取りたくて仕方ないご様子。
けっこう変化球で攻めてますよね。石太君の性癖が歪まないかしら?
あ、元から歪んでますね、この子。
実際、喜んじゃってますし。そういう意味でダメ太というかバツ太というか。
でも、桜雅さんもちょこちょこカワイイ。
ムキになったり照れが入ったり。
豪快でカッコイイおねーさまが、ちょっと可愛いのって良いですよねっ!
さてさて次で第一章は終幕です。最後まで仲良くなっちゃいます。
『めちゃくちゃエッチなニンカツ』はノクターンノベルズ版を宜しくお願い致しますね!
もちろん、第二章に続きますので、ご安心下さい。
二人の後半戦も、楽しんで頂ければ幸いです。
それでは、次でまたお会いしましょう!