九話 狂気のぶつかり①
「よーし!薬草摘み終わったね
早速ギルドに行こー!」
僕は元気だなぁと思いながら、ゆっくりと女の子の後ろを歩く
前、冒険者ギルドにいたのは薬草を売りに来ていたようだ
昨日の薬草摘みで筋肉痛の足を必死に動かし、やっとのおもいでギルドにつく
「はぁ」
僕はついそんなため息を付いた
受付まで30人以上いる、長蛇の列だ
ここに並んでる人全員殺したら速くなるのに
いやいやそんな馬鹿なことするんじゃない、疲れてるのかイライラするな
「大丈夫?ここは一人で並んでようか?」
「ん、お言葉に甘えてそうする」
僕はそう言って家へと変える道を歩く
僕が素直に帰ったのには理由がある
理由がなゃフェアリーもとから離れない
始めるか、準備を
といっても、武器屋を視察するだけだが、
フェアリーがあの列を並び終えるにはだいたい30分ほどかかるだろう
その間に、武器の配置、用心棒がいるか、間取りなどを覚えておきたい
できれば弱点も
僕は、隠密を使いながら走って武器屋に行く
あまり目立たないため裏道にひっそりとある小さな武器屋だ
人がいないことを確認し、僕はこっそりと店に入る
前世で強盗は良くしていたから盗みはなれている
少し武器を触り使い具合を確かめる
ガチャ
突然、店の奥の扉から誰かが出てくるのがわかった
まずいっ!
僕は焦り、咄嗟に武器が入れてある大きな箱の裏に隠れた
カツコツカツコツ
床を歩く音がだんだん近くなっていく
「おかしいな?ここには短剣がおいてたはずなのに
強盗に入られたかな」
そいつがそう言い僕は気づいた
焦って置いてあった短剣を取っていたことに
どうしようかバレたら殺すか
「みぃつけた強盗」
突然上からそんな声が聞こえてきた
恐る恐る顔を上げるとさっきいた人が真上で僕を見下ろしていた
逃げなきゃ!
僕はそう思い必死で箱から抜け出した
待てよ、こいつはここで殺せるんじゃないか
僕には強い毒もないし、強力なスキルはないが知識がある
僕は元々殺しを楽しむ殺人鬼…
何を怖がっていたんだろう
死んだら死んだでいい、それも楽しそうだ
「急に殺気を出したね、やる気ってことでいいかな
君は子供だけど、人殺しだと思うから」
僕は口元にニヤけた笑みを浮かべて、楽しそうに笑った
「君は随分悪人みたいだな…」
〝そいつ〟はそう楽しそうに言った