八話 大好きな君
女の子の家に住んでだいたい一ヶ月ほどになった
仲良くなるとお姉さん気質なようで僕を弟扱いするようになった
フェアリーのお母さんが病で倒れていることもわかった
フェアリーは自分の名前がフェアリーだと教えてくれた
それと、スキルについてもわかったことがある
毒薬生成のスキルは物の毒と毒を組み合わせオリジナルの
毒を作り出すスキルだった
僕が取ってきた薬草で少しだが毒が入っている
物を組み合わせ麻痺させる毒を作った
効果は10秒で体が少し動きにくいだけだけど役に立つだろ
この毒で一瞬動きを鈍くし、
その時逃げられないよう拘束を…
「ゆうき起きるの遅いよ~!」
もう起きる時間なのか…
じっくり最後をどうするか考えたかったのに
まぁいいや、下に降りるか
ちなみに僕の名前はゆうきだと言っている
「はーい、今行くよ」
そう言って僕はゆっくりとリビングへといった
僕が歩いていると床がミシミシという
ボロすぎじゃないかこの家
「朝ご飯できたよ、って言ってもパンの切れ端だけど…」
「別に良いよ、慣れたし」
そう言って僕は床に座る
椅子がないから
僕はカサカサのパンを
まずいなと思いながら完食した
「食べ終わった?じゃあいくよ~!」
僕はあーいと言い魂のバックを持って
フェアリーと外へ出た
最近はいつも外へ出てフェアリーの手伝いをしている
「いつも付き合ってくれてありがとう
今日も森で薬草摘みに行くよ〜」
そう手伝いとは、僕が目を覚ました森で…
草をひたすら摘む事だ
「このくさはピポピポ草、かな?」
そう言ったので僕はそのくさを鑑定する
|タクタク草 |
|ピポピポ草によく似ているが全く別の草|
|食べても大丈夫 |
「この草はピポピポ草じゃないよ」
「ありがとう、ゆうきはすごい物知りなんだね」
そう言ってフェアリーはニコッと笑う
あぁ…かわいいなぁ
こんなにかわいかったらつい襲いたくなってしまう
ぞくぞくしてしまう
こんなに僕を、ゆうきを信頼している
フェアリーはどんな顔をみせてくれるのかな
けどまだだめだ
待たなきゃいけない…
まだ君を殺すナイフを持っていないから
そうだ、今日の夜でもナイフを買いに行こう
明後日にでも殺してあげよう
君が大好きだ、フェアリー
「大好きだよ、フェアリー…」
今度は聞こえる声でいった
「だ、大好きだなんて、好きな人にしか言っちゃいけないんだよ!
ま、まぁ、私もゆうきのこときらいじゃないけど…」
そう言って慌てるフェアリーも最高に可愛い
フェアリーは僕の狂った顔を受け入れてくれるだろうか
多分受け入れられないだろうな…
それでも僕の思いは止められないよ
フェアリー…