五話 狙われた少女
「うぐ、いてて」
さっきのは異世界に行ってたのか
それにしてもとんでもなく痛かったな
あの邪神のせいか?
まぁいい、まず情報確認だ
周りに生き物はいない、危なそうなものもない、おそらくここは森
危ないことはなさそうだが不安だな
せっかくだし鑑定スキルを使ってみるか
使い方を知らないじゃないか、そう思ったとき
頭の中にないはずの記憶を思い出してきて使ったことのないスキルを発動した
「えっと、鑑定」
僕はこの森全体のことを調べようとした
|この森は比較的魔物が少なく、自然豊かな森|
|勇者が眠ったちと言い伝えられている |
眼の前にそう書かれた青い紙のようなものが現れた
驚いて目を見開いたが、不思議なことに慣れてきたのだろうか
怖がりはしなかった
これは消えてほしいなと思ったら勝手に消えた
さてと早速異世界でどうするかプランを考えよう
1ここで人をちょとずつ殺して怪しまれたら動く
2ここで物資を整える
3歩く
1は森の中だし不安だな、何も持っていないから危ないし、
一人でできることなんて殆どないからな
鑑定スキル物資を集め歩いて街なんかを探そう
そう思った僕は、使えそうなものを探しに森の奥に入っていった
しかし、歩いても歩いても無害なものばかり
武器になりそうなものはなかった
その代わり、食料になる植物はたくさん集まり3時間ほど森歩き回った
「はあー…疲れた」
3時間酷使した足と手は棒切れのようになっていた
ガサ、ゴソ
その時、茂みが少し動いた気がした
なんだ…!
そう思い息を潜め姿勢を低くした
するとそこからちいさな女の子が出てきた
「ふゅい~…疲れたな」
女の子はそういう
きれいな金髪で水晶のような透き通った空色の目、外国人のようだ
見た感じ近くに住んでいる子供か?
とりあえず魂を見てみるか
|魂がとても綺麗です。平均の10倍ほど|
と出てきた
僕はラッキーだと思った
最初に魂をもらうのはあの子にしよう
僕は、口角を上げ狂気じみた目を向けて
「殺してあげる」
と美しい少女に呟いた