05 あいつと合流!
昨日は投稿できなくてすみませんでした。
少し長めです。
始まりの街の名前は『フィアスト』というらしい。
とりあえずログアウトしてをLIMEを開いて、あいつ、清水敦浩宛てに集合場所を送る。
樹:とりあえず、集合場所は11時に中央の噴水広場でいい?
敦浩:OK!
というわけでログインし直した。今は10時55分だからあともう少しだな。というわけで少し市場を見てみる。
「ようあんちゃん、ラッシュボアの串食べてくかい?」
「あ、じゃあ2本ください。」
「おう、じゃ100ゴルドだ。」
こっちの世界では1ゴルド = 約1円だから焼き鳥串より安いのか。意外と安いな。
「毎度あり!ラッシュボアの肉の持ち込みだったら2割引にするぞ~!」
2割引は大きいと思う。ラッシュボアがどこにいるか探さないとな。
1本はあいつにあげようかな。ところで今の俺の所持金は100ゴルド使ったので900ゴルドだ。100ゴルドを『財布』から引き出したら銀貨1枚だった。銅貨、金貨はいくら分なのかな。
そうこうしているうちに集合時間になっていた。急いで向かうと蒼髪蒼眼のあいつがいた。
「はい30秒遅れ~!」
「いやそんな細かくいわなくていいじゃん。それにいつも1時間以上遅刻してるのはどこのどいつですか~」
「うぐっ」
PNは「清水神社」となっていた。いつものやつだな。清水寺は実際にある寺なので使いにくいらしい。全く関係ないのに関係者と思われる事件が多発してたからな。
「ちなみに職業とステ振りどうしたの?」
「いきなりだなw 職業は『職人』で、DEXに極振りしたよ。」
「やっぱな。」
「てかなんでお前の名前聖水の樹なんだよ!いつものイツキだと思ってたのに。」
「今めっちゃ話題だからイツキだとかぶりそうだから清水を清水にしてそのあと聖水にしてさらに本名の樹をつけたんだよ。」
「ややこしすぎだろっ!」
「まぁまぁいいじゃないですか。」
よくあいつは生産職なのに最前線に出るから「死の職人」って呼ばれてたんだよな。
俺?俺は新要素があると必ず最初に新要素を見つけてたから「運営の回し者」って呼ばれてたよ。
それはいいか。
「とりあえず冒険者ギルドに行って冒険者登録するか。なんか大切みたいだし。」
冒険者ギルドに入っていると冒険者カードが手に入り、身分が保証されるらしい。PKとして遊ばないなら所属しておくべきだ。でも、生産ギルドもあるのに何であいつはそっちにしないんだ?
そう思って聞いてみると、
「だって生産したものを使うの自分とお前だけじゃん。それに、冒険する方が楽しいもん、絶対。」
と、言われた。あいつってめっちゃ戦闘狂なんだよな。なのに生産職を選ぶのは、
「自分で作ったものしか信用できない」
らしい。あいつらしいな。
というわけで、やってきました!冒険者ギルド!ラッシュボアの串、おいしかった。豚の角煮を串に刺した感じで50ゴルドとは思えなかった。
「フィアストの冒険者ギルドへようこそ!私、受付のエリザです!なにをお手伝いしましょうか?」
すごいテンションが高い受付嬢が対応してくれた。
「冒険者ギルドへ加入したいんですけど...」
「はい!冒険者ギルドへの加入ですね!まずは冒険者ギルドについて説明させていただきますね!冒険者ギルドは冒険者が所属するギルドで生産ギルド、商人ギルドと同じように身分を保証させていただきます!そちらの方は『職人』のようですが生産ギルドに所属しなくてよろしいのですか?」
「は、はい。」
受付嬢の勢いにあいつが押されてるよ。あいつ興奮するとおんなじぐらいの勢いで喋るのにな。
「わかりました!では続きを説明しますね!冒険者ギルドに所属していると冒険者カードが配布されます!冒険者カードを持っていると身元を保証できます!冒険者カードはF-~SランクまであってB-未満は鉄のカード、それ以上はそれにふさわしい金属で作られています!ランクはギルドへの貢献度、地域への貢献度、活躍度で判断されます!ランクがD-以上に上がるときは試験が必要です!登録には200ゴルド、再発行も200ゴルドかかるので気を付けてください!」
「依頼版にはいろいろな依頼があって、推奨ランクが自分のランクより2ランク高いものから1ランク低いものまで受けられます!F-ランクのときは推奨ランクがF+ランクの依頼まで受けることができます!」
「では、冒険者カードを発行します!指先に針を刺して血を1滴ここにたらしてください!」
指先がチクッとした後、血が出てきた。このゲームの数少ない流血表現だ。
「はいっ、ありがとうございます!ではできました!なくさないように気を付けてください!」
やっと冒険者カードができた!すごいテンション高い受付嬢だったな。