34 あいつの発見した特殊職業〔匠〕
次にやることはあの奥の扉を開ける事なんだけど結構怖いんだよな。瘴気というのが何なのかはわからないけどそれが強いってのはやばそうなんだよな。でも、男は度胸!一気に開けるぞ!
《プレイヤ―が初めてダンジョンを発見しました。詳細はヘルプをご参照ください。》
まじか。ここはダンジョンだったんだな。瘴気というのが強い場所がダンジョンになるのかな?
ところでダンジョンの〈鑑定〉とかできないのかな?
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闇と恨みの焼却炉
推奨Lv30
登場属性 闇 悪
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これはやめた方がよさそうだな。でも少しだけ...いや、やっぱやめよう。無理をして死んだらもったいないからな。
ところで、あいつは道具を持ってどっかに行ったけれど何をしてるんだろう?
「やったー!」
「なにがあったんだよ。」
「俺もお前にやっと追いつけた。」
「どういうこと?」
「俺も実は特殊職業を発見してたんだよ。言ってなかったがな。そして今必要な条件が全て揃った。」
「まじで!?ちなみにどんなの?」
「〔匠〕っていうのだな。条件が
①〔DEX〕が100以上
②5種類以上の生産技能のLvが10以上
③品質がB+以上のものを作る
④職業が『職人』
ってもんだな。」
「結構難しいな。」
「でも『職人』のままじゃなきゃ生産技能を5種類も手に入れられないよ。」
「そういうことか。」
「じゃ、神殿行ってくるね。」
「おう、いってらっしゃーい。」
「特殊職業ってマジでやばいな。」
「どうだった?」
「まずデメリットが自分で生産したものしか装備できなくなった。」
「それは...そんなデメリットではないな。」
「いや、ドロップ品を装備できなくなったんだよ。」
「まだそんな優秀なドロップ品はないけど後々つらくなりそうだな。」
「ただ、メリットがやばい。」
「どんなの?」
「生産技能をとるのに必要なSP半減と≪複合術≫。」
「≪複合術≫って何?」
「簡単に言えばいくつかの生産技能を同時に使えるようになる。鍛冶の過程で錬金するみたいなこともできちゃったりする。でもその分難易度も倍増以上に跳ね上がった。」
「お前の場合はただのメリットか。」
「そうだな。そして組み合わせもどんなのがあるのかとかレシピがないから試行錯誤しがいがあって最高に楽しそうなんだよ。多分あの不老不死の薬もたくさんの道具が置かれてたから≪複合術≫を使ったんじゃないかな?」
「でも、なんで日記には錬金術師って書いてたんだろうな。」
「さぁ?でも間違いなく言えることは俺が大幅な強化を手に入れたってことだ!」