29 リャンドゥのカジノ
とりあえず、新しい街に来たらどこへ行くべきか?
冒険者ギルド?宿屋?
答えはもちろんカジノだ!
リャンドゥのカジノは明らかにこの街には似合わない賭場みたいな外見だった。
「じゃあ100000ゴルド分交換してください。」
「じゃ、ここのカジノコイン1000枚分だな。」
「あれ?1ゴルド1カジノコインじゃないんですか?」
「坊主はここのカジノに来るのは初めてだったか。じゃあ説明してやろう。カジノっつうのは1つ1つでシステムが全然違えんだよ。1ゴルド1カジノコインの所もあれば10ゴルドで1カジノコインの所、王都なんかだと10000ゴルドが1カジノコインになるらしいぞ。」
「帝国とかにもカジノってあるんですか?」
「帝国なんて戦いしか考えてない奴らのとこにカジノなんてあるわけないだろ。あるとしても闘技場ぐらいだな。」
「闘技場?」
「闘技場っつうのは人と人を戦わせてどっちが勝つかを予想するんだ。あんまり心地いいもんじゃねえけどな。」
まぁ今は気にしなくていいか。
まず最初は丁半賭博。サイコロを振って丁か半かを予想するやつだ。何連勝できるかな?
50連勝以上はしたんじゃないかな?もう数えるのが面倒になった。しかし適当に選んでいるのにきれいに当たるな。丁、半、丁、半って選んで当たってる時点でもうなんかサイコロが合わせてくれてる気がするな。次に行くか。
次はゲームで花札と言ったらともいえる、こいこい。ルールは...説明するのめんどいからウィ○ペディアでも読んでくれ。
時間的問題で4回ぐらいしかできなかったけど全部100点以上の差をつけた圧勝だった。イェイ。
ほかにも黒服の怪しい人に後ろをつけられたり、いかさま?みたいなことをやっていて連れていかれている人がこいこいの初戦の相手だったりと色々あったけどまぁそんな面白い話はなかったな。
「よーし、お前の今回の稼ぎを見て、あげたくはないがVIPマークをやろう。」
「あげたくはないって...」
「いや、どこの誰かもわからない坊主に最初に来たのにすぐにVIPマークをやりたいとは思えんだろ。ただお前の場合は受け取ってくれないと困る。特にこのカジノの運営として。」
「正直ですね。あと俺は異界の旅人ですよ。」
「そうだったのか。まぁ残りのカジノでも頑張ってVIPマークをもらえよ。いかさましないでカジノで稼げるものにとって王都のVIPカジノは絶好の稼ぎ場所だからな。そして貴族様に一番顔を覚えてもらえるところでもある。ただし、あそこでいかさまは絶対にしてはいけないからな。しようと思った時点でもうアウトだ。どうなるか知らんぞ。」
「わかりました。気を付けます。」
VIPマーク2個目、ゲットだぜ!