16 クラン結成!
ところで、あいつってどんなスキル持ってるんだろうか?聞いてみた。
「あ~確かまず、〈弓術〉でしょ、で生産系は〈料理〉と〈錬金〉と〈調合〉だけだね。」
「あれ?じゃあなんであんなに大量の生産道具買ったの?」
「後々使う予定だからね。でさあクランハウス買うの?」
「その予定だよ。2人でクランて作れるよね?」
「作れる...んじゃない?」
「なんでそんな自信ないの?」
「いやだってまだやってる人いないから。」
「そっか。冒険者ギルド行けばいいんだよね。」
「そ。よし、行くか!」
「「お~!」」
「なんでこのハモリは完璧なのかね?」
冒険者ギルドは空いていた。どうやらみんな依頼を受けているようで掲示板には依頼の紙がEランクのものまでほとんど残っていなかった。
「あの~クランを作りたいんですけど~」
「いや!もう依頼は残っていないんですから!ってえ?なんて言いましたか?すいません、疲れてて!」
「やっぱり異界の旅人関係ですか?」
「はい。もうしつこい人が多いんですよ。私たちはロボットでも何でもないのに...」
やっぱりゲームだからNPCに対して雑だったり無理やり近づいたりする人がいるんだろうな。このゲームは世界初の全NPCにAIが積まれたゲームだから定型文しかしゃべらないNPCと同じ気持ちでプレイしてる人がいるんだろうな。
「大変ですね。でクラン結成したいんですけどここで合ってますか?」
「はい!ここで結成することができますね。ところで失礼なことをお聞きしますがクランメンバーはあなたたち2人だけですか?」
「はい。2人でも作れますか?」
「結成は可能なんですけど100万ゴルド必要ですね。」
「はい。じゃあこれで。」
「え?これは?」
「だから100万ゴルドです。」
「いや、え?あ、はい。一応本物か確認させていただきますね。」
さいわいお金だけはカジノで大儲けしたので大量にある。
「すべて本物だと確認できました。クランの説明はいりますか?」
「あ、はい。」
「では、説明させていただきますね。クランを作ることによるメリットは3つあります。1つ目はクランハウスを持つことができます。2つ目はクランメンバーの人数によって恩恵を受けることができます。どんな恩恵が受けることができるかは自分で確認してみてくださいね。あ、クランメンバーはクランLv×10人までです。3つ目はクランとして冒険者ギルドに依頼を出すことができます。ちょっとしたお使いみたいなものから高価な素材が欲しい時まで好きなようにできますね。」
OK。大体理解できた。今直接関係がありそうなのは1つ目かな?
「クランハウスはどこで購入できますか?」
「ここを出て左に曲がって2番目の角に不動産屋さんがあります。そこで大体のクランハウスがありますね。」
よ~し次は不動産屋さんだな。
「あ!忘れてました!クラン名とクランマスターを聞くのを忘れていました!」
あ...こっちが先だな。