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【完結済み】メグルユメ  作者: sugar
3.魔法の森
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16.たった一瞬の暇

 体力が回復すると、次の迷宮にまで歩き始めた。


 そこには同じく風魔鉄を使ったゴーレムがいるらしい。


 アレン達はほんの少しの休憩で2つ目の攻略に挑んだ。








『暇』


 フォンは自身の凭れている椅子に顎を乗せる。


『フォン様。彼方は高貴な存在なのです。そのような姿をなさっては』


『だって暇なんだもん』


『いや、お仕事がありますでしょう?』


『うげ』


 フォンは目の前に溜まっている仕事を見せつけられ、舌を出して嫌な顔を全面に出す。そして、顔を上に向ける。


『面倒な仕事からくれ』


『ご命令のままに』


 フォンの従者は20枚ほどの紙の束をフォンの執務机に置く。


『これでひとまとめです』


『マジ?』


 フォンはもそもそと動き、ハンコを手に取り書類仕事を終わらせにかかる。早く終わらせてあの可愛い子を迎え入れる準備をしよう。そう考えたらやる気が出てきた。


『よし、最速で終わらせる!!』


『おぉ!その意気ですぞ!』


『だからそのために、菓子を用意しろ!』


『あ、かしこまりました』

『あれ?お菓子職人変わった?』

『えぇ、はい。そうですね。2日ほど前に開催されたお菓子大会で優勝できなかったので、フォン様にはお出しできないと辞めてしまいましたよ』

『え。私聞いてないんだけど。え?連れ戻してこい。そのうえで私の前に連れてこい』

『は、はい』

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