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【完結済み】メグルユメ  作者: sugar
25.四柱一体
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8.句芒の門

 コストイラは吹き飛ばされた先で、木々を倒して壁にめり込んだ。コストイラの髪の端からポタポタと水が滴っている。

 コストイラが壁から体を剥がし、髪を掻き上げた。


「血ぃ落ちたわ」


 コストイラがフラフラしながら両膝に手を置いた。水属性技はかなり効いたようだが、それ以上に頭を揺らされたのがきつそうだ。

 エンドローゼがコストイラの背を擦りながら、回復魔法をかけてあげる。回復されていくほど、コストイラが吐いた。


 普段もっと激しい動きをしているではないか。


 そもそも水を放ったのは誰だ? 確認するために発射元に目を向けた。そこには海の中に半分以上体を沈めたディープドラゴンがいた。


 水球を放ったばかりだからか、その顔が笑っているように見えた。コストイラが見ていたらブチギレていたかもしれない。


 シキがどうする? と視線を向けてきたので、アストロは試しに魔力をぶつけてみることにした。大ダメージを与えられる魔術にはTPが足りない。

 ディープドラゴンは着弾前に水の中に潜り、難を逃れる。再び自ら顔を出し、にやりと笑った気がした。


 アストロは当たり前のようにプツンときた。


「シキ」


「ん」


 名前を呼ばれ、シキはどこからか大量の石を抱えて戻ってきた。


「やれ」


 アストロは容赦なく、敵に指を向けた。その瞬間にシキは全力で一投目を放った。そして、石の速さは異常なまま進み、ディープドラゴンを穿つ。


 デロリと右眼から粘性の強い液体が出てきた。砕けて潰れた右目の残骸が海に落ちた。


『ゴォアアアアアア!!』


 一歩遅れて激痛による叫びが喉を割って出てきた。首をぶんぶんと振って痛みから逃れようとしている。

 そして、ブンブン首を振ったところで痛みは出ていかず、シキが狙えないわけではない。


 二投目。大きく揺れる頭ではなく、その根元にある首の付け根を狙う。簡単に貫通して水柱がたつ。皮が剥げて、肉も骨も表に見えてしまっている。口から血の泡を吹きながら海に沈んだ。

 海に赤い円ができていく。


「化け物みたいな投擲ね」


「む?」


 呆れるアストロの隣で、シキが小首を傾げた。


 アレンはやっぱり僕なんていらないのでは? と思い始めた。


 ゴプと泡が弾けた。何か出てくる。


 コストイラが伸びをして刀を構えた。


「最近、シキばっかり働いているからな。次はオレの番だ。飛んでない奴求む」


 最後にポロリと本音を漏らしながら、コストイラが闘志を燃やした。


 血だまりが光り始めた。その光は門で見た光に似ている。あの時は火の鳥が出現したが、今回は何が出てくる?

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