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【完結済み】メグルユメ  作者: sugar
18.最果ての孤島
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10.海岸のドラゴン

 崖に挟まれた道からレッドドラゴンとワイバーンが押し寄せてくる。


 コストイラが炎を纏う。予想を外したからといって絶望している暇などない。それどころかこれは絶望なんかではない。


 コストイラの一振りで数体のドラゴンを持っていく。一撃で倒してく数なら勇者で一番だろう。


 倒した総数ならばシキの方が上であろう。シキは一撃一体のことが多いが、手数が段違いだ。


 2人がいない勇者一行の元にマイトゴーレムが現れる。アシドが水飛沫を舞わせながら破壊していく。


 ドスンと地面が揺れた。8m級のドラゴンだ。頭の根元や背、尾から炎が噴出している。フレアドラゴンが口に炎を溜める。アストロが火炎放射に合わせて、水の魔術で相殺しようと放出させる。しかし、水が触れる瞬間に蒸発した。それほどに高い火力。


 アストロの脚力では今から走ったところで、炎を避けるのに間に合わない。その時、間にレイドが入り込む。白銀色で透き通るような楯が炎を弾く。


「ありがと」


「構わん」


 熱波のせいで熱中症気味になるが、ここで倒れるわけにはいかない。


 アストロが見えない速度で、砂を巻き上げながらアシドが砂浜を横切る。アシドのスピードはフレアドラゴンにも見えず、勝手に砂が巻き上がっているように見えている。


 そして、フレアドラゴンの首が勝手に曲がった。頭の根元、折れた部分、首の根元の3か所が痛みを放つ。しかし、フレアドラゴンの首は強靭だったため、耐えることができた。アシドはフレアドラゴンの首を蹴り、高速で砂に着地する。


 フレアドラゴンの顔は下を向いている。そのまま炎を吐こうとするが、首が折れすぎていて火炎袋から口までの道が塞がている。


 その隙にアシドが海の方に向かって走る。フレアドラゴンの首がアシドの方を向き、炎を吐いた。アシドの足が速すぎて、炎が追い着かない。


 アシドが水の中に潜る。水の表面が燃えるが、中までは届かない。フレアドラゴンの眼にアシドが映らなくなり、今度はアストロ達を狙う。


 前を向いた瞬間に水魔術を顔面に浴びる。またしても首が後ろに下がる。しかし、首は持っていかれず、体力も尽きない。フレアドラゴンの口の端から炎が見え隠れする。炎が吐かれ、レイドが再び受け止める。体内の水分が失われていき、熱中症だけでなく、脱水症状の気まで出てくる。


 くらくらしてくるが、ここで倒れれば後ろにいるアストロやエンドローゼは焼け焦げてしまう。ここで倒れるわけにはいかない。レイドが淡い光に包まれる。エンドローゼが回復魔法を掛けている。エンドローゼが魂を削るのなら、こちらも身を削らなければいけないだろう。


 海の方から水流が出現し、フレアドラゴンを襲う。火炎が途切れてしまう。アシドが槍を振り回し、水流を生み出し、フレアドラゴンにぶつける。


 フレアドラゴンはどちらを倒せばいいのか迷ってしまう。


 アシドが槍を振るうが、フレアドラゴンが首を動かして躱す。口から火球を吐き出そうとした時、横から水属性の魔力が襲い、攻撃がキャンセルされる。

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