復活前の練習作
「またか」
俺はそうつぶやき起き上がり学校へ向かう仕度をして、一人暮らしのアパートのドアを開け学校へ向かう。
「オハヨッ!」の声と共に背中をバン!とたたかれる。
俺の背中をたたいてきたのは幼馴染の松浦涼子だ、幼稚園からの付き合いになる。
「ねぇねぇ昨日のテスト今日帰ってくるよね。自信ある?」
「あるわけねぇよ!そんな自信どっから来るんだよ!おめぇの頭の知力を分けてほしいわ!」
そんなやり取りをしていると、後ろから声を掛けられる。
「おうおう!朝から仲のいいカップルですなぁ!」
このゴリラみたいな恰幅のいい野郎は同じ幼稚園からの中島隼だ。
「仕方ねぇだろ家が近所なんだから一緒に通う羽目になっているだけだよ」
俺は毎回のように返事を返す。
三人で雑談をしているうちに学校へ到着する。
俺は一番左後ろの自分の席の横にカバンをかける。カバンの中から一時間目の授業の教科書を用意して先生が来るのを待つ。
ガラガラ
しかし教室へ入ってきたのは先生ではなかった。
ナイフを手に持っている、小汚い恰好をした不潔な中年男性だ。
中年男が生徒に向けてナイフを振るう。ナイフはクラスメイトの橘花奈の首の右側から前へ向けて切り裂く。
彼女は頸動脈を切られ痙攣している。助からないだろう。
俺はそう判断し、背中にある掃除道具入れからモップの柄を取り出し、男へ突撃していく。
相手の振るうナイフを間一髪でよけながらモップで相手を殴ろうとする。
一進一退の攻防が続き五分が立った、そこで警察が突入し、犯人は逮捕されることになる。
そして俺は取り調べを受け、家に帰宅し制服のままベットへ倒れこむ。
朝起きて時計を見て呟く。「またか」