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突っぱりとラーメン
ツッパリシリーズ第一弾
これは、俺が社会人1年目の冬の話。
大学時代の仲間と、白馬へスキーに車で行く途中に、腹が減って立ち寄ったラーメン屋。
ひと昔前、良く見かけた「どさん娘」
車2台、総勢8人でドヤドヤと席に着く俺達。
「やっぱ、どさん娘は味噌だよね〜」
「そっか、通は塩だぜっ」
「あ〜、腹減ったぁ」
各自が注文を終わったその時・・
バイクの爆音と共に、いかにもヤンチャな男どもが4人入って来た。
「寒いなぁ、ヘッド、何にします?」
派手なリーゼントに細眉のリーダーっぽい男が、目を細めて壁の品書きを眺めて、一言。
「おうっ、俺、アジマシラーメンっ」
彼の視線の先には
当店人気一番「味噌ラーメン」の貼紙・・
しばしの沈黙、初老の親父が小声で・・
「ヘイ、アジマシラーメン一丁・・