全てを呑み込み守り抜く大河と強さと美しさを惑わす赤き炎
素直になれない。
優しくできない。
でも君との時間は掛け替えのない楽しい時間。
「石田!今日こそ覚悟しろっ...ワシが切り刻んでやるらぁ。」
「ぬぅわんだと鬼城!!その言葉そっくりそのままかえしてやるぜ!」
「「覚悟っ!!」」
ワシは石田愁。只今剣道部で活動中。あの男みたいなしゃべり方のカスヤロウが鬼城櫻火。
ワシと鬼城は通称犬猿の仲だ。
幼なじみで、元恋人....といっても幼稚園のとき。
今から遥か十年前の話だ。
別れた理由は...
「オレより剣道ができる奴はいらねぇ」
となんとも幼稚園児らしくない理由。
そのうえ自己中心的考え炸裂な理由。
そして鬼城はワシより強くなって帰ってきた。
で、毎日剣道部で共に汗を流し、戦いを続けているという素晴らしき青春なのだ!!!
ハッハッハ!!!...どこがだぁぁあ!!
ちなみにワシは未だに鬼城が好きで、竹刀で叩かれることに喜びを感じてい....ナンデモナイデス。
「弱くなったもんだな...石田ぁ!!」
鬼城が荒々しく竹刀をふる。
そして圧倒的戦力でワシをぶちのめした。
「女らしくないよなお前..。」
帰り道にワシが言った。
「剣道に女らしさはいらんだろぉ?お前こそ男の威厳もありゃしねぇぞ?」
鬼城はクスリと笑った。
毎日戦って、笑って...
そんな日々が楽しかった。
シリアスな世界なんて望んでいない。
求め合って輪廻転生。






