プロローグ:日常
プロローグ 日常
今日も表情筋を動かすことなく一日が終わる。いつまで、こんなに退屈で笑えない日々を繰り返すのだろうか。問いかけても悲しくないから泣けない。心の奥では泣きたがっているくせに。隣の席の人がちょっかいを出してきた。反抗するのが中学生なのだろうが、怒りをおぼえないから何もできない。友達と他愛ない会話をする。楽しみたいくせに、楽しいと思えない。全部、事の発端はとあるアニメのキャラクター。彼女がいつも無表情なのを真似してずっとポーカーフェースになっていた結果がこれだ。でも別に、笑顔を向ける相手はいないから笑う必要はないし、慰めてくれる人がいないから泣いても意味がないし、怒っても笑われてしまうから怒ろうとはおもわないし、楽しいなんて皆が思えることはないのだから楽しいと思わなくてもいい、そう思っていた。彼が、転校してくるまでは。
次回、出会いは必然に
♪登場人物紹介
・福峯心良
プロローグを語っている少女。つまり、主人公。とにかく何をしても何をされても無表情。でも、とあることをキッカケに少しずつ笑えるようになる。少し病んでる。
・樋口香理亜
心良の幼馴染。クラスが離れることは多かったが、習い事はいつも一緒に行くので、十年以上も付き合いがある。仲のいい友達の前では明るく、みんなの前では暗い二面性を持つ。
・上水流葵
心良の幼馴染。香理亜とクラスが同じになることが多く、心良とはあまり同じにならないため、はなす機会がない。長い事心良が好き。
・瀬戸口翔太
転入生。少しチャラい性格で、モテる。授業は真面目に、休み時間はやんちゃをするためか、通知表は全部3だとか。
どうも、花梨糖です。はじめまして。
この話は実体験を元にアレンジしまくった作品になります。是非面白かったら次話も読んでください。