Demoiselle and Sparrow
どこまでも 高く 高く
逃げ切って 飛び回って この空を
標高7000メートルを超えて
限りなく 遠く 遠く この世界を
誰もつかまえられないところまで
のぼりきって
わたしは 舌を切られたスズメのように
ちいさく ちいさく
決して便利ではないからだで そこら辺を
ちゅんちゅん ぱたぱた
削られかかった小さな翼で 不器用に
しかし 自由に生きることを夢見て必死に
生きている
いつか訪れる解放の日を 待ちわびて
ときに仲間から情報を仕入れながら
アネハヅルとともに ヒマラヤ山脈をも越えて
老婆から逃げ切る道をさがして
わたしは 生きる