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死に損ないは笑う  作者: 真咲 タキ
第1章オハヨウ
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少年が死んだ日

初の長編に挑戦。

読むのに飽きてきたから書く側にまわってみました。一風変わった作品がほかにあるのでよかったらそちらも試してみてください。


(私の作品は自称、1日1話読むと面白い作品です)

  冬休みの終わりが明日に迫っている。

  高校3年生のジンは外に舞う雪を眺めながら志望校である神城大学の赤本を解いていた。

「この問題高校生で解けるやついるのかよ......」

  ゆっくりと舞う雪が積もり積もって氷塊に変わるのと同じようにこれまでの受験勉強の疲れが酷い倦怠感をジンにもたらしていた。

  ジンは疲れた体を休ませようとベットに横たわると頭まで布団をかぶった。

  この家は木造建てで近くをトラックが通るたびに家を揺らした。

  家までも冬の寒さに震えているようだった。




  朝になり、ジンのクラスには男女あわせて40の生徒が集まっていた。

「ちょー昨日のダンクパンク見た?」

「あーマジであれは無いよね。ケッシーアホすぎ」

 クラスのバカコンビが受験など存在しないかのように話している。

  いつも通りの雰囲気に安心する。

「席に着けー」

  担任の松川先生がクラス中に聞こえる澄んだ声ではなす。

「お前らちゃんと受験勉強していたよな?

 先生はお前らのこと信じているぞ。

 中には1週間後に入試のやつもいると思うが、

 みんなで大学目指して頑張るぞ」






  事件起こったのは朝礼が終わり、みんなで生物室にいどうしている時だった。


 ガタ


  今なんか地面揺れなかったか?


 ガタ ガタ


  ジンが気のせいかと思いかけた揺れは次第に大きな揺れに変わっていった。


  地面が上に突き上げるように動き、窓が割れた。

  ジンの周囲では女子生徒が神に祈るように指を組み、

 付近の生徒にすがりつくような格好でしゃがんでいる。


「みなさん

 落ち着いてください」


 どこか遠くから担任の先生の声が聞こえる。

  落ち着けるわけがないじゃないか。

  もうここはいつもの学校ではない。

  別の惑星に来てしまったかのようだ。


  ジンは割れる窓から逃れようと入り口に向かってのそりのそりと歩き出した。


  入り口まであと10メートルまでジンがたどり着いた時だった。

  天井が崩れ、上から瓦礫が落ちてきた。

  あと少しで屋外に出られるというところまできたのにジンは悔しく思った。

  あと少し。

 あと.......。


 ジンはその日、瓦礫に押しつぶされて死んだ。

 ジンが見た最期の光景は赤く染まった自分の制服だった。

 




一般的に一話あたり何文字だろう?



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